雨模様の一日。ひどく寒かった。季節が2か月近く後退したようだ。夜、仕舞おうと思っていた石油ストーブに火を入れた。
午前中は水曜日の文学講座の教材の完成を急ぐ。また明日から始まるアルバイト仕事の資料も完成させる。前者を急いだのは自宅でプリントしなければならず、わが家のプリンターでは時間がかかるからである。後者のプリントは大量だったが職場でするからよい。
息子家族が八王子から車で花見に来た。生憎の天候だし、花見をした谷戸城址の桜は山桜以外は終わっていた。幸いだったのは、孫にとっては悪天候も桜の終わりも何のそのであり、ひっきりなしに甲高い声を張りあげながら、われわれを先導しつつ城址を走り回っていたことだ。休日ということもあり、三々五々、子どもを連れた家族連れなどがのぼってくる。残念ながら富士山も八ヶ岳も見えない。山桜の花の中をヒヨドリが何羽か飛び回っていた。
まだ家に帰るわけにはいかなかった。家に帰ろうものならば孫はプラレールを連結し広げ、遊びに夢中になると悪い子になるからである。ご飯だよといっても、後でといい、かえろうといってもいやだといい、始末におえなくなるからである。。それに今日の来訪目的は、天気は悪くても、花見なので有る。
さてどこへ行こうかと考えながら走っていたら無数の鯉のぼりが泳いでいるのが目に入った。国道141が走る谷に何本かロープをはり、鯉のぼりを並べて泳がせているのである。道の駅南きよさとの舞年恒例のイベントである。ここならば孫も喜ぶだろう。駐車場はいっぱいだった。お目当ては鯉のぼりなのか、他を観光したまたま立ち寄ったのか、どちらなのか知らないが。
ケーブルカーがゆっくり山に登って行くのが見えた。以前からあったかしらんと思ったが、長い間この道の駅に立ち寄ったことがなかったのだ。山上には花の森公園というのがあるらしい。乗り物付きの孫のためにケーブルカーに乗ることにした。
箱型のケーブルカーは急斜面をゆっくりのぼってゆく。食堂のおばさんのような格好をした乗務員のおばさんがバスガイドのように案内してくれる。角度は36度といってたがスキーのジャンプ台と同じ角度だという。眼下に道の駅の施設と無数に泳ぐ鯉のぼりたち。子どもが生まれると、鯉のぼりの腹に子どもの名前を大書し、泳がせてくれと頼む人が多いという。女の子の名前も多いらしい。
山上にも食堂や各種体験施設の建物があり、花の森公園という名前を裏切らないように花々が植えられていた。夏には花々でいっぱいになるのだろうが、まだいかにも最近植えましたという感じである。野球場を小さくしたような芝生の遊び場があり、子どもたちが無料で借りられるバトミントンのラケットやプラスティックのバッドで遊んでいる。孫はボールを大小いくつも借り出して斜面を転がして遊び始める。後3か月で5歳になるが、いつも他のことはちがう独自の遊びに熱中する傾向にあるようだ。