ユウスゲが盗まれませんように(Jul. 21, 2021) | 微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

微睡のブログ〜八ヶ岳南麓から〜

八ヶ岳南麓、北杜市長坂町小荒間に在住。ときどき仕事をしながら、読書、音楽鑑賞、カメラ撮影、オートバイツーリングなどの趣味を楽しんでいます。

 今日は孫の4歳の誕生日である。ヘミングウェイの誕生日でもある。昨日はディズニーランドへ初めて連れて行ってもらったよう。今日はパトカーの形をした誕生日ケーキの写真が送られてきた。ジジババの出番はないが、それでよい。安月給のようだが、息子たちは共働きでよくやっている。明後日には遊びに来るということだ。

 午後は文学講座。木山捷平の「白兎」を読む。一人で「白兎」を読み聞かせし、簡単な解説等をしたのでひどく疲れた。そのせいもあり、終了後ここには書けない失敗をした。誰に迷惑をかけたわけではないし、誰にも気づかれなかったが、K子には「やってしまったわねえ」と言われる。ぼく自身はいつかそうなるとわかっていたからさほど衝撃はうけなかったが、受けなかったと思ったのは間違いで、帰宅後いつになくひどい疲れを覚え、横にむるや眠ってしまったのはやはり衝撃は大きかったことだろう。暑い一日だったが、空気は冷えて、涼しくさわやかになった。目は覚めたが、目を瞑ったままでいると、激しい雨音が聞こえた。驟雨が通り過ぎたようだ。

 まだ疲れは抜けてなかったが、買物に行く用事があった。車でわが家のある路地を抜けたところに、毎年この時期になるとユウスゲが咲く。レモンイエローの清々しい花だ。花期は短く、いかにもはかなげである。昨日厳寒のベルがなるのでK子が出た。聞けば、警官が訪ねて来て、花泥棒が出没しているが情報はないかと聞かれたという。花泥棒、花盗人は許される向きもあるやと聞くが、人が丹精込めて育てた草花を持ち去るのは犯罪だろう。以前高尾山で野草を掘り出した穴や、人目もはばからず堂々と貴重な野草を盗掘している輩を見かけたものだが、ひどいものだと思った。どうか毎年この季節の到来を清々しく教えてくれるユウスゲがいつまでも無事であることを願う。しかし、たとえ盗人は出なくても、草地に新たに別荘が建つなどということは毎度のことであるだけに不安は拭えない。

 買物に行きスーパーの駐車場で振り返れば西の空が茜色になっていた。しかし、買い物しててもひどく疲れを覚える。夕食時に味噌汁の椀をひっくり返したのも、疲れから体にも心にもスキが生じたからだろう。

 夕食後はウッディ・アレン監督の「それでも恋するバルセロナ」を観る。

 ところで今日はヘミングウェイの誕生日ということで、来月の文学講座は『老人と海』に決めた。