前回のつづき
名残りの雪
琵琶湖畔朝景
無断転用禁止
長く続いた寒波が去って気温も幾分暖かくなった2月末―。
残雪の琵琶湖畔西側で車中泊した翌朝のことじゃ。
最初の一枚は午前5時53分―。
地平線近くの黒雲が気になるわい。
アイツが居座っていると日の出時刻が遅うなって、その分お天道様のお顔が冴えなくなってしまうからのう。
静寂の湖。
刻々と明るさを増していく。
朝焼け空が湖面を染め上げる。
暗雲の中に一点の赤い光が。
お天道様はあそこからお出ましのようじゃ。
遠くの湖上に見えるのは昨夜、怪しい光を放っていた標識灯じゃが、日中は邪魔になるのう。
標識灯を避けるために慌てて場所を移動したわい。
いつものことながらこの瞬間は神々しいのう。
雪が紅色に染まることを期待していたのじゃが、一向にその気配はないわい。
雪は染まらぬが凍った水たまりが赤くなった。
陽光煌めく湖面。
ちょいと北側を向くと色合いも変わってくるのう。
わざわざ早朝からボート遊びなどしなくとも…。
などと、そんなことを言えた義理ではないわのう。
こんな超老人でも車中泊までして写真遊びなぞしているのじゃからのう。
薄氷に時々現れる虹色の彩りを探してみたが、こんな汚い場所にしか見つからぬ。
せめてこんなところに現れると面白いのじゃがなかなか思うようには行かぬわい。
足跡。
薄雲が広がって来た。
水たまりも薄雲色に。
水平線が判然としなくなったのう。
昨日も撮った寒椿。
紅一点。
椿を撮っているうちにまた晴れて来たわい。
気がつけばお天道様は大空の彼方へ。
こうなるとワシもそろそろご帰還の時刻がやって来たようじゃ。
ワシの近辺では満足な雪景色が見られなかったが、あちらこちらを遠征しながら経巡り歩いた甲斐もあって、何とか冬らしい光景を見ることができたわい。
これで明日からはすっきりと頭を切り替えて、春に向けての心構えが出来るというものじゃ。
皆の衆の長のお付き合いを感謝しながら今回はこれでおしまいにしますわい。
またのお目もじを楽しみに。
おしまい
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