前回のつづき
くたびれ儲け
無断転用禁止
「熊出没注意」の看板が立つ森の駐車場で車中泊した翌未明ー。
今朝は午前4時起きじゃ。
前回の琵琶湖行きでは大失敗の寝坊をしたからのう。
今度は昨夜のうちにアラームの設定を何度もしっかりと確認したぞえ。
その甲斐あって、今朝は設定時刻に無事アラームが鳴り響いた。
気温は22℃。涼しい朝じゃ。
しかし天候はスッキリしない。曇り空じゃわい。
こんな空模様の時は作品作りには向かぬわのう😫
やはりスッキリ晴れるか、いっそ小雨か、あるいは霧でも湧くといいのじが・・・。
どんより曇り空は誠に中途半端じゃわい。
しかし今回は撮影することに意義ありじゃ。何でもよいからシャッターを押せば気が済むわい。
「車両進入禁止」の道路で、今日もまた地獄のウォーキングが始まるぞえ。
カメラ機材一式を携えて、腰には熊よけレコーダーをぶら下げてのう。
昨日の強行軍でヘロヘロになった腰も、一夜明けてだいぶ楽にはなったのじゃが・・・
しかしスッキリしたとは言えないわい。今朝の天候と同じじゃ。
木々の間からわずかに覗く空では朝焼けが始まっているようじゃ。
しかしここは深い森の中じゃからのう。朝空の撮影は不可能じゃ。
わずかに明るさが増してきた道端。
立ち木の向こうは既に明るくなってきた。
ヨタヨタ・・・
ヘロヘロ・・・。
おや?
何だかうっすらと霧が出ているようじゃのう。
ひょっとすると霧の彼方から真っ赤なお天道様がお顔を出して下されるかもしれぬぞえ。
そうじゃ。ここの近くに東の空を見渡せる場所があったわい。
そこへ行ってみるか。
・・・と急に方向転換。
苦労して歩いて来た道をまた戻り始めた。
ヨタヨタ、ヘロヘロ・・・。
車に戻るや否や、東空のビューポイントへ車を飛ばしたのじゃが、何のことはない。冴えぬ曇り空が広がっているばかりじゃった。
・・・かと言って、今さらあの森へ戻るのは今日のところはもうごめんじゃ。
そばのブナ林へでも行ってみるか。
こんなところじゃがのう。
朝の光でも差し込んでくれるといいのじゃが、こんな曇り空では何ともならぬわい。
ここは冬になるとかなりの確率で霧氷の花が咲くところじゃよ。
冬が待ち待ち遠しいわい。
これもマムシグサ?
わしゃやっぱり逆光が好きじゃ。
ここにもこんな看板が。
何十年もここへ通っているのじゃが、実際に出たという話は聞いたことがないわい。遠い昔に目撃情報でもあったのじゃろうか。
ここにもマムシグサが・・・。
キノコは秋だという先入観があったのじゃが・・・
6月ごろから生えはじめるキノコもあって・・・
翌年の3月ぐらいまでは生えているという話じゃ。
あちらこちらと目ぼしい所を探し回ったのじゃが、結局、何もなかったわい。
これ以上ウロウロしていても疲れるだけじゃ。
もう今日のところは終わりにするわい。
ひと休みしてからゆっくり帰るとするか。
と、しばらくは車の‟ベッドルーム”で疲れを癒していたのじゃが・・・。
帰りの道沿いに渓流があったことを思い出してのう。
途端にまたムクムクと撮影魂が首をもたげてきたのじゃよ。
そうじゃそうじゃ。渓流の撮影じゃ。
帰りの道沿いにあるのじゃから、このまま素通りする手はないわのう。
ここで再び元気を取り戻し、勇躍、また運転席に乗り込んだのじゃ。
アホじゃのう。
撮影 8月10日
つづく
無断転用禁止





















