忘れな草~忘れないでまた来たよ その1 | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

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風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

忘れな草~忘れないでまた来たよ

その1

 

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 忘れな草(勿忘草)という名前は知っていても、実物は見たことがないという衆もおられるじゃろうて。

 

 ここ長野県・開田高原には忘れな草の群生地が数か所に渡って点在していてのう。

 

 わしゃこの時季になると毎年のように撮影に行っているのじゃ。

 

 今年も忘れずにやって来たぞえ。

 

 毎度同じような写真ばかりじゃが我慢してご覧くだされ。

 

 

 

満開の時期にうまくハマればいいがと、心配しながら来てみたら…。

 

おお! 咲いている咲いている。

 

カキツバタの向こうに群生している薄紫の小さな花が忘れな草じゃ。 

 

 

 

 

 忘れな草の名は英名のforget me notから来ているらしい。

 

 立て看板にそれが記してあるのじゃが、夏は周りの草花に隠れてしまってよく見えないのじゃよ。

 

 アップ草花が枯れている冬期に撮影した写真でご勘弁だされや。

 

 

 

 

  こんな花なのじゃよ。小さくて愛らしいのう。

 

 

 

忘れな草は群生するのが普通じゃが、数株だけ、ひっそりと咲いている方がこの名前に似合っているわい。

 

 

 

ヨーロッパにはこの花の名前にまつわる悲恋物語が伝わっているという。

 

 

それは…

ヨーロッパ中世期の騎士が、恋人のためにドナウ川の畔でこの花を摘んでいたところ…

 

 

 

足を滑らせ川に落ちてしまったという…。

 

 

 

騎士は身に着けていた鎧の重さで泳ぐことが出来ずそのまま沈んでしまうのじゃが…

 

 

 

その間際に持っていた花を恋人に向けて放り投げ、「私を忘れないで」という言葉を残して沈んで行ったというのじゃ。

 

悲恋じゃのう。

 

 

 

ここの群生地には、他にもカキツバタやアヤメなども混在しているわい。

 

 

 

 

 

 密を求めて飛び交う数羽の蝶。

 

 

 

群生地の中を通る木道の間からヒョッコリハン。

 

 

 

 草の陰には昆虫も…。

 

 

 

忘れな草は水生植物じゃろうのう。水辺に咲くことが多いようじゃ。

 

 

 

こんなに浅い川じゃったら、悲恋物語の騎士も沈まずに済んだじゃろうにのう。

 

 

 

 水面が光る。

 

 

 

 

 

 

 付近にはスイレンの咲く小さな池もある。

 

 

 

 

 

 そろそろ日暮れてきた。

 

 夕焼けになると、彼方にそびえる木曽御嶽もなかなか見応えがあるのじゃが、今日は辛うじてほんの一部分が覗いているだけじゃ。

 

 

 

 

 夕やけを期待したのじゃが、これが限度じゃ。

 

 しかし今日は忘れな草の撮影に来たのじゃからのう。夕焼けは二の次じゃわい。

 

 それではいつものようにコンビニ弁当🍱で前祝いの🍺でもヤルとしようかのう。 

 

 (ん? 何の前祝いじゃ? ただ、呑みたいだけじゃろうて)🙄

 

 

 後は‟動くホテル”のベッドで大の字じゃ。

 

💤💤💤

 

 

撮影 6月20日

 

つづく

 

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