ある日の開田高原 第1日目 光が欲しい
台風が通り過ぎて行ったあと、あの耐えがたい猛暑からはちょいとばかり開放されたのう。
さて巣ごもりばかりしていては精神衛生上よろしくないからのう。
どこかへ出かけたいのじゃが、このところ不安定な天候が続いていて撮影には不向きな日々じゃ。
しかし天候ばかり気にしていたんじゃあどこへも行けやしないぞえ。
とにかく何が何でもシャッターを押したいんじゃわい。
手っ取り早いところで長野県・開田高原へでも行ってみるか。
と言ってものう…
何かを撮りたいというアテはないんじゃよ。
しかし行かなきゃシャッターは押せないからのう。
…ということで曇り空のある日、カメラ機材とコンビニ弁当を積み込んで出掛けたのじゃ。
開田高原は長野県の南西部に位置している高原じゃが、以前から何度も述べているように、いわゆる高原リゾート地ではないのじゃ。
現在は周辺4ケ町村が合併して木曽町になっているが、以前は開田村という村落でのう。今でも民家や学校もあるし役場なども点在している所じゃ。
開田高原へさしかかると、早速、道路端のコスモスが出迎えてくれる。
稲刈りが終わった後の田んぼには白い布に包まれた塊りが転がっている。
牛の飼料にするらしいのう。
水車小屋(観光用?)もあるなど、昔懐かしい素朴な風景が広がる。
午後2時でも気温は20℃じゃ。
ここにはこの季節、勿忘草(ワスレナグサ)という可憐な花が咲くんじゃ。
6月ごろから咲きだすのじゃが、かなり長期間咲いているわい。
立て看板に花の説明が書いてあるのじゃが、夏草に覆われてしまってよく見えない。
冬に出掛けた時に撮った同じ看板を読んで下され。
こんなに小さい花じゃが、かわいいものじゃのう。
湿地帯に好んで咲くようじゃな。
この高原にはワシの知る限りでは二か所に群生地がある。
あとでもう一か所へも行ってみようかのう。
小さな池もあるぞえ。まだスイレンが咲いているわい。
ワシャどちらかというと白いスイレンの方が好きなんじゃがのう。
これくらいの赤色の方が、真っ赤より好きじゃ。
ひょっとすると時間が経つにしたがってピンクから赤色へ変化して行くのかのう。
ススキも出ているぞえ。もう9月じゃもんのう。
遠くに見えるコナラの一本木の奥に霊峰御岳がど~んと居座っていらっしゃるのじゃが、今日はあいにくの空模様じゃ。雲の中にお隠れになっているわい。
開田高原へ訪れる行楽客やカメラマンは大抵はここへ立ち寄るようじゃ。
それだけにここは大勢の衆に撮りつくされているからのう。
そんな場所でオリジナリティー豊かな作品に仕上げるのはなかなか難しいわい。
今はソバの花が満開じゃが、なにせあいにくのどんより曇り空で、日差しがないからのう。のっぺりの風景では面白味がないわい。
よく見ると可愛いのう。
傍らにはコスモスも真っ盛りじゃ。
勿忘草のもう一ケ所の群生地へも行ってみた。
群生の中を小川が流れていてなかなか風情がある所じゃが…
しばらく来ないうちに一部分はこんな風に様変わりしてしまっていてびっくりしたわい。![]()
もちろん何か理由があって改良したのじゃろうが、カメラマニアの得手勝手な愚痴を言わせてもらえば、寂しい限りじゃのう。
しかし工事は部分的じゃ。ほとんどは以前のままの自然が残されていたからホッとしたわい。
おや? 急に大粒の雨じゃ。
しばらく車内で待機していたらほどなく止んでくれたわい。やれやれじゃ。
またコナラの一本木がそびえる広場へ戻ってきた。
大分陽が傾いてきたが、この空模様では鮮やかな夕焼けは期待できそうもないわい。
こういう雲ではダメじゃ。
もうちょいと薄い雲で、刷毛ではいたような雲がいいのじゃがのう。
馬鹿め![]()
偉大なる自然はお前の思うようにはならないわい。![]()
東の空も少しは焼けているが、どうと言うこともない。
これ以上ウロウロしていても疲れるだけじゃ。
そろそろ一杯やって眠るとするか。![]()
さっき雨が降ったから明日は霧が出るかも知れないぞえ。何とか晴れてくれるといいがのう![]()
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つづく
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