今日は4ヶ月ぶりの高ボッチじゃ。
高ボッチは長野県岡谷市と塩尻市が境を接する辺りの高原じゃ。
ここは知る人ぞ知るカメラマンのメッカでのう。
一番のビューポイントは何と言っても、諏訪湖越しに望む富士山の絶景じゃのう。
(2004年撮影)
特に空気の澄んだ秋から冬には、夕方から翌未明にかけて、ずらりと三脚が立ち並ぶんじゃよ。
しかしのう。
ここを撮影した作品は、今までにカメラ雑誌などで無数にお目に掛かっていて、今さらワシのような老いぼれが撮ったところで、プロアマが競って撮影された数々の名作以上の写真をモノすることは到底出来そうにないからのう。基本的にはここの撮影は避けているんじゃ。
じゃからわしゃあ大抵はこの場所は素通りしてしまうことが多いんじゃよ。
かと言って、この高原で他の撮影ポイントと言っても、正直見当たらないんじゃよ。
実は高ボッチ高原の尾根続きに鉢伏山というところがあってのう。
わしゃあ本当はそちらの方に魅力を感じるんじゃ。
今日の目的は高ボッチじゃあなくて鉢伏山なんじゃよ。
ところが困ったことに、高ボッチから鉢伏山に通じる道路は、早い時期に冬季閉鎖になってしまうのじゃ。
こちらの道路は松本市の管轄じゃから、松本市のホームページを検索すると・・・。
| 林道鉢伏線 (高ボッチ~鉢伏山荘) |
冬期閉鎖 | 令和元年11月21日(木)から 令和2年5月上旬まで |
耕地林務課 | 閉鎖解除について塩尻市道状況と積雪状況を考慮して開通します。 | |
(松本市ホームページから)
上記のようにすでに11月に閉鎖してしまっているんじゃ。
昔は真冬でも通行可能じゃった。
あの頃は全山霧氷で覆われた絶景やら、時にはダイヤモンドダストにも遭遇して、わくわくしながら撮影したもんじゃわい。
まあ時代の変遷で、きっと行政も慎重になっているんじゃろうのう。
しかしわしゃあ松本市のHPの最後の文章が気になっているんじゃよ(上記の下線部分)。
積雪状況によっては開通すると書いてあるよのう。
そう言えば、去年も一度閉鎖したのに、途中でまた解除したことがあったぞえ。
こりゃあひょっとすると今日あたりは解除しているかもしれないわい。
というわけで、淡い期待を抱きながら出かけてみたというわけじゃ。
まず高ボッチへのルートを登って行くと、ゲートには立て看板が置いてある。
ふむふむ。
高ボッチは19日からの閉鎖となっているわい。やれやれ、まずは高ボッチまでは行けるということじゃのう。
少しは雪が降ったんじゃのう。
ここが高ボッチ随一のビューポイントじゃ。
もうすぐここに大勢のカメラマンが集まってくるぞえ。
しかし曇ってしまって富士山は見えないわい。
反対側には北アルプスが見えるはずじゃが、これも曇っていて見えないわい。
予報では今日は晴れる予定じゃったのにのう。
こんな時刻でも少し霧氷が出来ているわい。
気温計は零下2度を示している。まだ午後3時だというのにのう。
しかしこの気温なら少しぐらい霧氷が出来ても不思議ではないわい。
この分なら明朝は真っ白な霧氷が期待できるかもしれないぞえ。
風の通り道には霧氷が出来ているのう。
一瞬だが太陽が顔を出して、霧氷が輝いたわい。
それはそうと、気になるのは、ワシの本命の鉢伏山へのルートじゃ。
開通していればいいがのう。
祈るような気持ちで見に行ってみると・・・
やっぱりダメじゃ!
道路を見ても雪なんかまるでないのにのう。
どうして通らせてくれないんじゃろう。
仕方がないわい。
右下に見えるあのバリケードさえなけりゃ、霧氷の森へ入って行けるのにのう。
夕暮れになったわい。
月が昇ってきたのう。
そろそろ今夜の宿泊場所へ行くとするか。
と思いながら今夜のねぐらへ来てみたら、ここからもわずかじゃが諏訪湖と富士山が見えるわい。
今さら富士山なんか撮っても仕方がないと思いながら、見かければ思わず撮ってしまうわい。
不思議な山じゃ、富士山は。
夜が更けても気になって、ついつい“ベッドルーム”から抜け出しては三脚を立ててしまうんじゃよ。もう富士山は見えなくなっちゃったのにのう。
不思議な山じゃ、富士山は・・・。![]()
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次回へつづく


















