雲海撮影記その3 雲海が出た | 89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

89歳の車中泊撮影記~風景写真に魅せられて~

風景写真に魅せられた後期高齢者が、時には車中泊を織り交ぜながら撮影を楽しむ様子です。
                       
                       








                        

  さて夜明けは近いぞ。

 

 ところが車内から空を見上げると、星なんてまるで見えないんじゃよ。

 つまり曇っているんじゃ。

 

 天気予報ではあれほど☀マークが並んでいたというのにじゃ!

 気象庁はどうかしてるぞえ。

 

 写真は光と影の芸術などと言われているのになあ。

 

 こりゃあ期待薄じゃ。

 

 などといくらブツブツつぶやいても、天候ばかりはどうしようもないわい。

 とにかく現場へ出かけたぞえ。

 

 辺りはまだ静かに眠りに就いている。

 

 しばらく待つと、どんよりとした曇り空の山あいに、雲海らしきものがチロッと見えたぞえ。

 

 

 それが夜が明けるころになるとあっという間に広がり、ほとんど山のてっぺんしか見えないくらいに広がって行ったんじゃよ。

 

 店の女主人も外に出てきて喜んでくれたわい。

 親切にしてくれるから、今度来るときには手土産でも持っていこうかのう。

 

 

 

 

 

 雲海よ、よくぞ湧き出てくれた、と褒めたいところじゃが、どうももうひとつ物足りないんじゃよなあ。

 というのは晴れてくれないからなんじゃよ。

 

 太陽が顔を見せてくれないことには画像がフラットでのっぺりした感じになっちゃうからなあ。

 

 何度も言うが、写真は光と影の芸術じゃからのう。

 

 ま、また来るとするか。まだそれだけの体力は残っているわい。

 

 などと言い訳をしながら、とりあえずここを後にした次第じゃ。