--ponte lungo--

長旅の疲れは思ったよりもなかった。朝もすっきりと目覚められたし、いよいよ今日からイタリア観光だ!

シャワーを浴び、さっぱりとしてカーテンを開けるとチェレステ 色がひろがる!!

そうだよ!この色!!オレが普段またがるビアンキ の色だ!!!それだけでもう大興奮。

わたわたとあわてて服を着、ホテルの外に飛び出す。

うん、夜ではわかりづらかったが、外観もなかなか素敵なホテルだ。

本日最初の目的はフラミニオ駅近くでやっていると聞いた蚤の市。すりが多いので注意が必要なようだ。

フラミニオ駅までの足はタクシーといいたいところだが、当然貧乏旅行。ここは迷わず地下鉄だ。

ホテルでもらった地図を片手に最寄のponte lungo駅までVia Assisiを歩く。

それにしてもなんと青い空だ!

日曜日の朝、人通りはほとんど無く日差しと風が気持ちいい。

しかし、昨日が土曜日だったからだろうか?週末の喧騒の後なのか道路にはごみが多い。

吸殻や紙くずがあちらこちらに散乱している。建物の外観が素敵なだけにこれはもったいない。

それでも異国情緒たっぷりのその町にうっとりとしながら5分ほど歩いていくと地下鉄の入り口を見つけた。

「M」が目印なのね。地図さえあればなんとかなるもんだ。


地下へ続く階段を下りる。人はやはり少ない。日曜の朝だ、きっとまだ眠っているのだろう。

しかし、眠っているのはかまわんが、駅の窓口が開いてないってどういうことよ?

これじゃ切符買えないじゃん!!券売機で買えってか?使い方わかんねーよ!!

とは思っても、切符が無けりゃあ地下鉄も乗れないんで自販機と格闘。

まず、電源入ってません。人が前に来ても電源入りません。やる気が感じられません。

しばらくすると「あ、ごめん。いたの?」みたいな感じで電源入りやがります。

しかし、電源が入ったところで、路線図とかが無いのでいくらの切符を買っていいかわかりません。

しょうがないので5ユーロ入れて一番安い2ユーロの切符のボタンを押す。後で清算すればいいでしょ?

ところが切符は出てきません。叩いてみたけど出てきません。


さて、困った。


皆さんどうやって買ってるんですかね?と、周りを観察。

ん?みんな切符買ってなくね?あぁっ!地元の人は定期なのか!またはスイカみたいなんがあるんか。

きょろきょろと挙動不振たっぷりで観察してると突然切符が出てきた!

ずいぶんとのんびりした券売機だwそして、おつりが出てくることはなかったorz

このぼったくり券売機め!


やっとの思いでかった切符を握り締め改札へ向かう。

だけどもやっぱりここでまた困った。自動改札どうやって使うの?

またも挙動不審で改札の前をウロウロウロと歩き回る。

なんだか、誰も切符を通してないな・・・駅員さんもいないし、いっか?

日本ではまず考えられないが切符を通さず改札を抜けた。

出る時になんか言われても切符があるから大丈夫っしょ?

そう思いホームまで下っていった。ホームでは音楽がかかっていてなかなか気分がいい。

これなら電車待ってる間も退屈しないね。ちょこっと暗いけどw

写真だと、なお暗い


そして、目的の駅に着き改札まで行くと

やっぱり無人。しかも出口は切符を入れるとこなし!

2ユーロの切符を握り締めて改札を素通りした。


予備知識って大事だなぁ。移動すら満足にできないよ。

--EXPRESS BY HOLIDAY INN SAN GIOVANNI--


tuscokana駅前でオレは途方にくれていた。

泊まるホテルは「EXPRESS BY HOLIDAY INN SAN GIOVANNI 」。

それはわかっているのだ。もちろんホテルの住所もわかっている。(Via Assisi 53, 00181 Rome, Italy)

だが当然ながら土地勘などまったく無い。住所はわかれどどこにどう進んでいいかわからない。

困った事に言葉すら通じないときたもんだ。


そうはいっても、進まなければたどり着けぬ。

孤独感と不安に苛まれながら、寝不足の頭をブンブンと振り一歩一歩その知らない土地を歩き始めた。

tuscolana駅近郊は想像している以上に暗く、人影も少ない。


「これはひょっとして危険な地区なんじゃなかろうか?」


予備知識をまったく頭に入れてきてない自分が不安になる。

街の明かりはほとんどが消えている。現地時間で21時(日本時間4時)。コンビニなどはまったく無い。


ほてほてふらりとローマの街を歩く。

歩道には段差が多く、疲れきった足がコツリコツと段差に引っかかる。

背負ったリュックは肩に食い込み、足を引っ掛けるたびズシリと重くなる。


ホテルの案内には駅から300mと書いてあるが30分ほど歩いてもホテルは一向に見つからない。

がむしゃらに歩いているだけなので当たり前だ。極力暗がりを避け、光のある方へ向かい歩く。

ふと、路上で花を販売している人を発見。道を尋ねるべきだろうか?いや、どうにもこうにも照れくさいw

英語で「Where is EXPRESS BY HOLIDAY INN SAN GIOVANNI ?」と聞けばいのだろうが

その一言がなぜだかとても照れくさい。

「は?」などというリアクションが返ってきたらばもう一度きき返す自信がないorz


「よし、ここは勇気をもってスルーだ」


これがオレの下した結論だった。

体は疲れている。一刻も早く休みたい。体は汗でベタベタだ。シャワーを浴びてビールが呑みたい。

そう思いながら花屋をスルーし、再びほてほてとあても無く歩いた。


しかし、時間が過ぎ、疲労が溜まるだけでホテルは見つかるはずが無かった。


段差につまづく回数が増え、肩の荷物を両手で持ち出したころ、花屋にて道をきこうと決めた。

このまま見知らぬ土地で野宿だけは絶対に避けたい!花屋に戻り思い切ってきいてみた。


「Where is EXPRESS BY HOLIDAY INN SAN GIOVANNI?」


きいてみればなんて事はない。花屋のおっちゃんはニコニコしながら指差し道案内してくれた。

花屋からちょこっと歩いて暗い道を左曲がったところにあるそうだ。そうかそうか、ありがとう。


「グラッツェ」


と、初めてのイタリア語でお礼をいい、ホテルに向かって歩き始めた。1つ目の角を左にと・・・

真っ暗でやや上り坂になっている道だ。だが、ホテルは近い。ぐっと足に力を入れ坂を上る。


5分後


ついにホテルに着いた!EXPRESS BY HOLIDAY INN SAN GIOVANNI!

暗い道に静かな明かりに吸い込まれるように入り口の階段を上っていった。

現地時間23時(日本時間6時)。日本を出て18時間。やっとイタリアにたどり着いた気がした。


シャワーを浴びバースペースにてビールを頼む。前を見てられないほど頭が重い。

部屋に戻りビールを呑みながらテレビをつけるとMTVで「Red Hot Chili Peppers」のプロモが流れていた。

日本にいる時スタジオで何度も見たヤツだ。世界で活躍するバンドってのはすごいもんだ。


明日はどこへ出かけよう?

ガイドブックをパラパラめくって予定を考えていると不思議な考えが頭をよぎった。


ローマの夜、ほとんどの店は営業していなかった。では何故?路上の花屋は営業していたのだろう?

ひょっとしてオレが見たのは幻覚だったのでないか?

徹夜の思考、長時間フライトの疲れ、言葉が通じないストレス。

そこから生まれた幻だったのではないだろうか?


「だとしたら、ここイタリアには神が存在しているな」


そう、思っているといつの間にか夜が明けていた。どうやらビール片手に眠ってしまったようだ。

バックス はすっかりオレの疲れを取り除いてくれていた。



--trenitalia--


イタリアはフィウミチーノ空港 に着いたもののホテルまでの行き方がわからないorz

普通に考えればタクシーなんだがなんと言ってもいつもの通りの貧乏旅行。

交通費だって節約したい。


空港の到着ロビーにてガイドブックをペラペラとめくる。

HISの資料もペラペラとめくる。


どうやら、ホテルは「ponte lungo」という地下鉄の駅から歩いて5分くらいらしい。

または、trenitalia という国鉄の「tuscolana」という駅から徒歩3分。

うむ、これはtrenitaliaだな。日本時間で夜中の3時、思考能力なんかありゃしない。

trenitaliaという表示に導かれながら空港内をあっちいったりこっちいったり。

ついに、電車のホームを発見した!!!


しかし、どうやって切符を買えばいいんだ?

窓口は行列だし、券売機らしきものはあるのだが使い方はわからない。

使い方がわからない券売機よりも行列にしようと渋々と後ろに並ぶ。

順番になり「トゥスコラーナ」と伝えると、あら不思議意外と通じたw

5ユーロ渡してチケットを受け取る。


よし、これでなんとかホテルまでつける、やるもんだね、オレもなかなかw


と、思ったのも束の間でどこのホームに行っていいやら検討もつかないorz

思考能力ゼロでゾンビのような足取りになったオレは

一か八かで端のホームに止まってる電車に乗り込むことにした。


「ま、なんとかなんべ」


そう思ったものの乗り方がわからない。大体にして改札がない。

これは切符持ってりゃそのまま乗り込んでいいって事なのか??

もう、いいや乗っちゃえ!切符の拝見が来たらそん時考えればいいや。


2階建ての電車の上の階で荷物をドッカと床に置き、椅子に座って外を眺めていると電車は動き出した。

「世界の車窓から」のような気分を味わえると思い車窓から外を見てみたが

夜のイタリアは真っ暗で何も見えなかった。

しばらくすると電車は駅に止まった。暗い駅だ。日本では考えられ無い・・・


あれ?車内アナウンス無かったな。勝手に止まるのかよ!w

なんとも大らかな電車だ、これじゃどこに着いたのかもわかりゃあしないww


って、オレtuscolana駅にたどり着けない可能性大じゃねーか!!!!


それからの30分。眠い目を目いっぱい開き、駅の名前を窓越しに確認し続けた。

30分を経過した後tuscolanaという文字が目に飛び込んできた。


い ま だ !


ドアが開くと同時に、オレは荷物を持ってホームへと飛び降りた。

ホームは真っ暗。あたりを見回すとスーツケースを持った御一行がいた。

一緒のホテルなのだろうか?まあ、いい。とりあえず、階段をくだり適当に歩いて駅の外に出た。


さてと、やっと着いたな。

で、ホテルはいったいどこなんだね?


東京に比べて遥かに暗く、人通りもほとんど無いroma市のtuscolana駅前で自分の無謀を嘆いた。