--Stato della Città del Vaticano--


ガタゴトと電車の音で目が覚めた。

カーテンを開けて外を見ると、まだ暗い線路に長い貨物列車が走っていた。

テレビに目をやればデジタル時計の緑色に光る5:00という表示。

完全にやりすぎた。ついに二日酔いが襲ってきた。

緑の胃薬 を口に含みロケッタ でガボガボと流し込むと再びベッドへと戻った。


3時間後。

開けたカーテンから差し込む強烈な日差しで目を覚ました。

ノゾノゾとベッドから這い出し、ペットボトルに残るロケッタを飲み干すと熱いシャワーを浴びて外へ出た。

不思議だ・・・。明け方にあれほど感じた胃の不快感はすっかり取れていた。

日本の胃薬とイタリアの水のケミストリなのだろうか?日本にいたなら夕方までは動きたくも無いところだ。

照りつける日差しの下、オレはすっかり通いなれた地下鉄の駅へと向かった。


バチカン市国

いわずと知れた世界最小の国だ。

その面積はディズニーランドと同じくらい。人口は921人というから国というにはどうなんだ?

と、いうくらい小さい国だ。

それにしたってちゃんとした独立国だ。岩手にある吉里吉里国 なんかとはワケが違う。

そういや、ミニ独立国ってどうなったんだろ?


さて、バチカン。

別に何か目的があったわけでは無いのだがコンクラーベなどで注目を集めてたので

ぶらりと行ってみようと思っただけなのだ。

まったく、ノープランな旅行。オレらしいっちゃオレらしいw


何があるかもわからんがその小国の近くまで行ってみると、ものすごい行列が出来ていた。

何の行列と思えばバチカン美術館 への入館待ちの行列らしい。

ガイドブックを見てみれば全長20km近くもあり、本気で見学しようと思ったら1週間ほどかかると!!

世界中から注目を集めているすごい美術館らしい。


よし、これは完全にムリ


興味が無いわけではないが、オレには時間が限られてる。

それに芸術を解するほど高尚な生活は残念ながら営んでいない。

次回来る事があるのならばゆっくりと見学しよう。


なもんでふらふらと辺りを歩いてバチカンへ入国する事に。


独立国の割には入国審査も無い。

もちろんパスポートの提示を求められる事もなく普通に歩いて入国できた。

こんな事でいいのかバチカン市国???

ローマ教皇だのなんだのが住んでるんだろ?

テロリストも入国し放題じゃないか!?

まあ、バチカン入国以前にイタリアに入国できないと思うがw


などと、相も変らず下らんことを考え、ブツブツと日本語をつぶやきながら

テロリスト以上に怪しいに人になってブラブラしてると


テロの標的になりそうな建物発見!!


せっかくバチカンまで来たんだ、バチカンのテロ対策でも見てやろうじゃねーか!

カトリック総本山に対してまったくもって不純きわまり無い目的で向かっていった。

--Limoncello--


食事を終えキリストの涙ですっかり酔った。しかし、まだ観光は終わらない。

店から出てバスに乗ると再びガタゴト島を登り始めた。


うーん、急な坂だ。坂??坂と言えばオレってばジロ の事すっかり忘れてんじゃね????


そうだ、そうなのだ。自転車が見たくてイタリアに来たのだ。

だのに、オレってば普通の観光エンジョイしすぎww

遺跡やらグルメやら楽しみすぎwww


くしくもその時の個人総合成績トップはイタリア人のイヴァン・バッソ だ。

せっかくだ本場イタリア人に自転車の話でもしてみよう。

と、同乗しているイタリア人ガイドに自転車の話を振ってみた。


が、これが通じない通じないww

オレの英語が悪いのか、はたまた自転車とは幻想なのかどうかはわからんがバッソなんて知りもしない。

「終いにゃ英語で話してくれよ」

と、言われる始末。IVAN BASSOくらいわかるだろいくらなんでも!?そこまで発音悪いのか?


「オレは日本でビアンキに乗ってるんだ」

と、たどたどしい英語で伝えれば

「good choice」

と返って来るって事はまんざら伝わってないわけでもないらしい・・・

そういえば、ジロの真っ最中だってのに空港から街までサッカー一色だ。

テレビをつければトッティがやたらと目に付く。

うーむ、ワールドカップの影響で自転車には興味なしと、そういう事か?

しかし、去年ツール・ド・フランス2位で今年ジロ優勝のバッソを知らないのだろうか?

この国でも、自転車はマイナースポーツなんだろうか?


まあ、一番悪いのは酔って片言の英語でイタリア人にカラんでるオレだw

こんな日本人オレだって相手したくないwww


そんな状態で10分も経つと、バスは島の頂上へ登りついた。

バスから降りると日本人ガイドが

「こちらに行くと展望台がありまして、島の周りを一望できます。

こちらではお土産が売っておりまして名物のレモンチェッロ。食後酒のレモンチェッロの試飲などが出来ます。

それではしばらく自由時間としますので2時間後にこちらに集合を」

などと言う。

バスから降りたご一行は迷わず展望台へと歩く。

それはそうだ。島の上からの絶景見ずしてなんの為のイタリアカプリか!


そしてオレは迷わず試飲へ。絶景なんざ絵葉書でいい。

この暑さ、イタリアの燦燦と照りつける太陽の下、呑まずしてなんの為のイタリアカプリか!


つー事でお土産屋に移動。

こんだけボトルがあると何呑んでいいかわからんのぅ。

楽しいのぅ。あれ呑ませてくれやこれ呑ませてくれや。


お姉さんはかわいかったが、正直メンドくさそうだった。


おおう、ここでも試飲させてくれや。ほう、ここは酒が置いてないのかい。

そんならここに用は無いぜ。


ふらふらと千鳥足で日本の恥を晒して歩き。

最終的には集合場所に戻り近くにあるbarへ突撃。

ビールを呑んでペルノを呑んで。。。。

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気がつくとテルミニ だった。

帰りの船も、ナポリからのバスも全然記憶に無い!!!!

よかった無事に帰ってこれて!!!


ふらふらとバスから降り完全に千鳥足でホテルを目指す。

「地下鉄は危ないので、タクシーで帰った方が確実ですよ」

ガイドは言うがそのまま地下鉄に乗り込みホテルへ帰る。


うむ、カプリはいいとこだった。

酒の島カプリ。レモンチェッロの味は覚えていない・・・


(日本に帰ってきてレモンチェッロを自作してみた。材料はスピリタス・レモンの皮・グラニュー糖。

簡単に作れて 結構うまい。皆さん是非ともお試しあれ)

--capri moon--


なんとか尿意を乗り切ることができた。いや、ホント危ないところだった。

どうやって堪えるかよりも、漏らしたらどうやって帰ろうかを考えてたw


青の洞窟観光が終われば小腹もすいてるお昼の時間だ。

オレはというと酒も呑んでいるのでそんなにおなかはすいてないかったが

ツアーに食事がついているのだから仕方が無い。

とりあえずバスに乗り食事へ向かう。


ガタゴトとバスに揺られ

坂を上ってゆく

こんな高いトコまであっという間に上ってきた。

バスだろうが山道だろうがイタリア人の運転は荒い。


10分も経つと目的地のcapri moon に到着した。

かわいらしい建物だ。


よし、腹は大して減ってない。まずは酒だ!!

と、いう事でワインを注文

LACRYMA CHRISTI・・・

ラクリマ?クリスティ?はて?どこかで聞いたような・・・

どこだっけかな?キリストの涙 という名を持つこのワイン。

キリスト教徒でもないが何故かどこかで聞き覚えがあった。

まあ、いい酔った脳でいくら考えたって出てくるわけが無いのだ。

お酒は頭を使わずに楽しく呑んだ方がいい。かんぱ~い!

(後に思い出したのだがこの人達 だったorz)


窓から外を除けば絶景が広がる。

  

美しい海だ。

さっきはおしっこしたくて全然見てる余裕無かったからなw

あの船に乗ってたんだなきっと。


窓からの風もなかなか心地よい。

地中海からの風を感じ絶景を眺めながらワインを呑む。

なんと、贅沢なのであろうか。なんだかオレっぽくないではないかw   

しかも食事はイタリアン。

普段はカップラーメンにおにぎり1個。

給料日にはコンビニ寿司を食べるのが楽しみなオレからは考えられない!!

多分もう一生こんな事ないな。

そう思いキリストの涙を飲み乾すと、今度はオレの涙が出てきた。

ワインにならないかなオレの涙。そうすりゃまた呑めるのにな・・・

そう思いながらトイレに向かった。キリストの涙はおしっこに変った。