-bintang-


ホテルを出てレギャン通りを目指して歩き出した

ちょうど腹ごしらえもしたい時間だ

街を歩いて最初に驚いたのは道の狭さだった

車に乗っているときもそれを感じる事はできたが、歩いてみるとさらに感じる

大通りを少し入っただけで車が同士がすれ違うことはできない

それどころか人と車がすれ違うのも精一杯だ


そんな狭い道を歩き廃墟となったショッピングモールを抜けるとやたらにぎやかな通りにでた

レギャン通りといってバリでも有数の観光地だ



廃墟と化していたショッピングモール


観光地だけあって客引きがすごい。ちょっと歩けば何かしらを売りつけられる

売ってるものはミサンガとサングラスが多いようだ

「10マン、ヤスイヨー」

なにが安いんだかまったくわからんがかたっぱしから話しかけられる

通りの向かい側からは

「ドンダケ~」

などと大きな声が聞こえる

誰だよ、くだらねえ事教えたヤツ!バリまで来てそんなん聞きたかねえんだよ!


3歩行けば現地人の買え買え攻撃

  /\___/\
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と、言えども言えどもとにかくしつこい

ちょっとでも耳を傾けようものならしばらくは並行して歩いてきてなんとでもして売りつけようとする

「メンドウくせえから買ってやるよ、どうせ200~300円だろ」

と、思わず言ってしまいそうなくらいだ

物売りの中には小学生にも満たないような子供もいる

親の手伝いか小遣い稼ぎかいやはやなんとも頼もしい

もっとも子供嫌いのオレには逆効果だが


しかし物売りの姿は通りのあちこちに見かけるが、物乞いの姿が見当たらない

大概こういった観光地ではどこでも物乞いがいるものなのだが・・・

そういった点ではここは豊な国なのかも知れない


そんな物乞いにイライラしながら適当な店を探し飯を食うことに

やっと落ち着いた


長旅で頭はぼやっとしたまんま

とりあえず炭水化物で脳内に糖分を補給してやれば少しは頭も動くだろう

しかし、この旅での炭水化物は2の次。まずはアルコールなのだ

と、いう事でバリについて初のビンタンビール

ビンタンビールは暑い国のビールらしくさっぱりした味わいですっきりとノドを潤してくれる

適当に頼んだ料理もこの手のエスニックにしては辛さが控えめで日本人には合う味わい

辛いもの好きなオレにはちと物足りないがこれがまたビンタンにぴったりと合う

うめいうめいとあっという間に平らげてまたビンタン追加、と

他にも行きたい店はあったけど、とにかくここではまずビール、いやいや時間が許す限りビール



有名なドイツ料理屋さんらしい 一回も行かなかった


あー、確か夕方からケチャ見ようってガイド頼んでたよねぇ

あー、まだ呑んでて大丈夫っしょ

あー、でもそろそろ時間じゃね?

あー、南国は時間がゆっくり過ぎてくから大丈夫だよ

あー、そーかー、時間きっちり守るのって日本人くらいっていうよねー

そーそー


満場一致でしばらく呑んでようという話になった

そしていよいよ待ち合わせと言う時間になって

ようやっと店をでるとふらふらとした足取りで待ち合わせ場所に向かって歩き始めた


待ち合わせ時間には多少遅れるがこれも南国のなせる業

そう思い待ち合わせていたホテルに着くとガイドは40分以上前から待っていた

そもそも待ち合わせの時間を30分間違えていたのだ


これはこれはすまんすまん。日本人はホントはこんなじゃないのだよ

一同あやまりながらバスに乗り込むと忘れ物をしている事に気がついた

すでに時間がおしてるってのにここにきて忘れ物だ


早くとってこいよ、などと言われながらバスを降りコンビニに駆け入ると

オレは袋いっぱいのビンタンを購入してバスに戻った

ビンタン(12本セット)
¥3,720
ナショナル麻布


-上陸-


ベンチで寝ているとざわざわと聞こえる人の声で目が覚めた

時計をみるとAM5:00・・・

「明けない夜はない」

確かに万国共通で夜は明けるようだ


白み始めた窓の外を眺めるとそこにはフライト待ちの飛行機が朝日に照らされていた


女子と一緒に来たのならば、コーヒーでも買ってきてそっと起こした彼女に口づけし

外の景色を見ながら愛を語らう

などとキザなマネもできたのだろうが、なんといっっても男6人

まわりの気配を察してむあ~っと起きだし、まずは寝起きの一服である



色気とか無縁 むさくるしい事このうえない


数時間前に摂取したアルコールを燃やしているかのように口から煙を吐き出し

なれない朝日に照らされながら長時間いたチャンギ空港に別れを告げる


さあ、今度こそバリに向けて出発だ

3時間もすればバリに着く

でも、飛び立った飛行機の中ではやっぱりビールビール

すっかりアル中の旅行だ・・・

そして家から出て20時間以上が経過し、やっとの事でバリへとたどり着いた


東南アジア特有のむあっとした空気が身にまとわりつき

じとっとにじみ出る汗がバリを実感させる



でも、それよりタバコタバコ



一服したら出国手続きをして空港の外へ出た

今度の今度こそバリへ上陸だ!

空港はかなりしょぼい アジアって感じ



空港にいた迎えのガイドに従い車に荷物を乗せてホテルへと移動

ガイドは車に乗るや否や営業を始めた

「今日の予定はどうなってるの?」

「帰りにショッピング行かない?」

「どこでも案内するよ」

日本語がずいぶんと達者だ

しかし、すまん。今はゆっくり休ませて欲しいんだ

頼むから静かにしていてくれないか?つか、必死すぎ!!

日本人からなんとか金をひっぱりたい気持ちはわかるがとにかくしつこく営業してくる


そんな営業トークをかいくぐり30分ほどでこの旅のお世話になる宿ヴィラリシ へ到着した

カウンターでチェックインを済ましている間もガイドは

「ホントにどこもいかないか?」

「どこでもつれてくよ~」

などと勧誘を続けたがそこは完全にスルー

帰りにホテルを発つ時間だけ告げて帰ってもらった
ホテルにはプールもついているし安い割には中々だった

 
あんまり入ってる人見なかった                         いかにも南国って感じの廊下


シャワーもお湯が出るしこれなら文句もない

以前タイ でお世話になった台北旅社 はかなり劣悪な環境だっただけにこれは嬉しい

Cherry氏はノリノリである


ここまでの長旅で疲れ果て、部屋でゆっくりしたい気持ちもあったが時間はまだ早い

せっかくだから近所でも散策しようと荷物を置いたらロビーへ集合という運びとなった

疲れきって目の下にクマを作りながらも男6人わらわらと1Fロビーへ集合


まずは集合写真



さあ、出発だ

時間はまだ12時。どこに行ってなにをしよう?

体は疲れきっているのにテンションだけは高校生のような我らは

バリの町をぶらつき始める事にした

-明ける夜-


何本か目のビールを呑み干すと、どうにもクチが寂しくなった

タバコを吸わなくなってからというもの、酒を呑むとやたらとクチへ物を運ぶようになった

そりゃあ、つまみがタバコなんてのよりはよっぽど体にいいんだろうが、メタボが気になるお年頃

しかしながら、そうは思っても所詮は酒飲み、メタボよりも目の前のつまみつまみと再びセブンへ


と、その時目に飛び込んで来たのは無料インターネットコーナー

こんな風に開放してある


せっかくだから暇つぶしにでもmixiに繋いでみるかとhttp://mixi.jp を叩いてみると見慣れない画面が・・・

「ima singapor ni touchakushitayo---!!」

なんてアルファベットで日記なんか書いた覚えはない・・・

あ!誰かログアウトしわすれてる!!

普段ウチのスタジオでログアウトをし忘れると、プロフィールは勝手に書き換えられ写真は差し替えられ

マイミクは勝手に切られとメチャクチャにされてしまうんだが、ここは異国の地シンガポール

さすがにそんな事をしてはかわいそうだと、そっとログアウト

どうもこのミクシの人はシンガポール経由スリランカ行きの一人旅らしい

そんな人の旅の思い出をオレの悪ふざけで汚していいわけがない


一度も会った事のない日本の友人よ

きっと会うことは無いだろうが素敵な旅を続けたまえ

と、思い「nihon de ai masyou」と一言メッセージを残して画面を閉じた

旅はオレを紳士に変える

うむ、オレってばダンディ


セブンでビールの追加と乾き物を手に入れてみんなのいるベンチへと戻るが誰もいない

どうやら喫煙所でタバコ吸っているようだ

一人でベンチも寂しいので、ひとまず喫煙所へと移動してみる

明らかに呑みすぎの顔


喫煙所でもビール片手にタバコを吸う同行者一同を見てると

もうバリに着かなくてもいいんじゃねーか?

なんて気分になってきた

どうせバリに行ったところでやることは一緒だろうし、このまま空港の外に出て宿でも探せばいんじゃね?

なんて話をしていると

「あの・・・写真撮ってもらえませんか」

と。突然日本語で話しかけられた

空港とはいえ海外にて日本語で話しかけられるのはなんだかすごく新鮮だ

それがまたすらっと背の高いイケメンなのだからちょっとドキドキしてしまったw

「いいですよ」

と、ヒデストロイヤ がカメラを持つ

彼はどうやら一人旅のようだった

旅慣れてるのか軽装だ


一人旅ってのは気ままでいいが、こうやって写真ひとつを撮るにも困る

言葉の通じない国での寂しさを経験済みなオレはこういう人を見ると尊敬してしまう

若いのに大したもんだなぁ、一人でぶらりなんてかっこいいよ

それにしてもこんな時間にシンガポールの空港に一人ってのは寂しかろうて

ん?一人旅ってまさか・・・


「スリランカ行くんすか?」

思い切って聞いてみた

「ええ!なんでわかったんすか?」

と、いう事はさっきのミクシの人だ!!こんなに早く会えるとは!w

「ひょっとして一緒ですか?」

ふふふ、違うのだよ、オレらはバリに行くのだ。だが、キミの事は知っているのだ

キミがスリランカに行くという事もここで9時間待ちという事もしっているのだよ

「オレらはバリなんだよね」

「えー、じゃあなんでわかったんすか?」

ここでもうちょっと意地悪してもよかったが、ここは素直にミクシをログアウトし忘れてた事をネタバラシ

他人に個人情報握られてて、それがさらに海外でなんてさぞかしビックリした事だろう。悪ふざけしてごめんよ

(でも、日本に帰ってきて彼とはマイミクになったw)


悪ふざけもほどほどに、ベンチへ戻るとビールを呑み干し眠りについた

明日の朝には着くであろうバリへの期待に胸をふくらませながら

どこでも寝れる