マセラティクーペ最大のトピックは、フェラーリと共同開発したエンジンだろう。
ボンネットを上げると薄いゴールドと赤と黒で彩られたエンジンが鎮座している。
デカイ、、、見た目からしてただ者ではない雰囲気がビンビンである。

クラッチペダルを左足でグイッと踏み、ニュートラル状態か確認する。 
右足はブレーキペダルへ。
キーを挿し込み、1段ひねる。
各種メーターに警告アイコンが表示され、そして消える。
一呼吸置いてからもう1段階ひねると
「キュルルル、ガオォーン」と4.2L V型8気筒エンジンが目を覚ます。

6MTはほとんど姿を消し、キーを持ったままスタートボタンで始動する車が当たり前になった今でも、過程を楽しみたい僕はこんなちょっとした儀式でも嬉しかったりする。

アイドリングは思ったより静かでご近所からクレームが来ることは無さそうだ。

トルクがあるのでクラッチをゆっくり繋げればスルスルっと前進する。
低速域から運転しやすく、街乗りも難なくこなすが、ガツンとアクセルを踏み込めば、瞬時にメーターの針が7500回転のレッドゾーンめがけてすっ飛んでいく。
恐ろしい程のレスポンスの良さにテンションMAX、至福の時間である。

このエンジンをフェラーリと共同開発した際、元々エンジン屋だったマセラティの技術も取り入れられていると思うが、きっとこの鬼レスポンスはフェラーリ由来なんだろうなーと思い知らされる。

390PS、46kgmというスペックは今の車からしたら大した事はないし、もっと早い車はたくさんあるが、エレガントな見た目と暴力的な加速とのギャップがマセラティクーペの大きな魅力だと思う。