2014年10月13日「最後の玄米茶など」 | カンボジア的スローライフ

カンボジア的スローライフ

スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

なんだかやけに長い移動づくしの日々を終えて、ようやくコンポントムに戻ってきたときには、疲労困憊しつつも、ほっと安堵。

日本から持って来てとっても香りがよくて香ばしい味が気に入っていた伊藤園の玄米茶ノティーバックも最後の一つとなった。小さなポットでお湯を沸かして、熱い玄米茶を飲む夜のひととき。

移動移動で非日常の中にいたからかしら、プノンペンからコンポントムに向かうバスの中から見たなにげないありふれた風景がなんだかとても静かに眩しく輝いてみえた。

本当になんでもない日常の風景なのに。

集まって魚を捕る男達。
家の軒先で遊んでいるお父さんと小さな僕。
野菜を買って帰る女達。

うん、よい風景。

バスでとなりあわせになった西欧からきたふうの青年。バックパックからチョコパイを取り出しては食べている。そしてときどき「おひとついかが?」と私にすすめてくれる。そのギブ・ミー・チョコレート・・・の子供を見るような優しい眼差し、きっと私はチョコパイなどに手が出ないクメール人だと思われたのだろう(笑)。

丁重にお断りする(笑)。

バスが途中で休息に立寄るカンボジア版サービスエリア。慌ただしくバスに乗ったので、お昼ご飯を食べそびれていた私は、ここぞと遅めのランチをかっくらう(笑)。

西欧人の青年はやっぱりここでもチョコパイだ。

雨期も終盤になり、仏教行事のカテン祭の時期になった。プノンペンでもあちこちで道を大きく占領しては、大きな音量で楽しげなお祭りさわぎ。

日本が今どんな歳時記の時期なのかすっかりその感覚を失っているのに、こうしてカンボジアの歳時記だけは、しっくりきてしまう、そんな長引いている異国暮らし(笑)。

変わりゆくプノンペン。はじめてこの街に降り立った日には想像できなかったこの風景。
私は今もあの高層ビル達がいつかぽっきりと折れるんじゃないかと心配だ。地震もゼロの国にもかかわらずね(笑)。

たくさん出現してはあっというまに消えて行く日本食料理屋さん(笑)。もうほとんど把握不可能だし、その気もなし。

市場で地元の人がおいしそうにほおばっている、こんなものたちにやっぱり今なお惹かれてしまう私。



ライムの絞り汁に塩と胡椒で食べるこのエビ揚げなんて最高でしょ。