入院のときのこと「初日」 | カンボジア的スローライフ

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スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

入院初日。

朝9時に家を出て、病院まで車で15分。中学校まで通った道を通って、その先に私の入院する病院がある。


9時15分に病院のあのビニールスリッパに履き替え、手続きを行う。

218号室の二人部屋に案内される。差額室料のかからない4人部屋は満杯とのこと。


お部屋に入って、持ってきたパジャマに着替える。

「あぁ、朝からパジャマでベッドに寝るなんて、病人気分」・・・って思うけど、そう、私は病人なんだった(笑)。


それでも、看護婦さんによると、私の今日のすべきことは、ほとんどないそう。ベッドに寝ていても、寝ていなくてもよいそう。


ただ・・・・・・・・



巨大胃袋を持つ、私の人生の何よりの楽しみの食事が・・・・・・



・・・・・・・翌日の手術に向け、消化器の働きを止めるため、流動食だったことを除けば・・・・・(悲)。



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・・・・・・・・・・・・・。これがお昼12時のがっくしっ。重湯、おすまし、リンゴジュース、ほうじ茶。5分で終了。「入院のしおり」にお箸を持ってくるように書いてあったけど、出番なし・・・・。


手術は、翌日朝1番の予定だったけれど、他の方の家庭の事情で、急遽3番目の14時ごろになったとのこと。まあ、早く済ませてしまいたかったけれども、しかたない、何時でもいいや。


同室のお隣のベッドの方は、私と同じ手術の方。でも、1日先に入院されたので、今日が手術とのこと。午後になって、私ががっくりと肩を落として流動食をすすっているときに、「今晩は帰ってきませんから」と手術室に向かって行かれた。

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・・・・・・・・・・・・・・・・。本日2度目の絶句は午後18時・・・・・・・。重湯、味噌汁の汁のみ、みかんジュース、ほうじ茶。お箸ちゃん、カバンの底深くに沈没。


否が応でも、だんだん、病人ムードが盛り上がってくる。


持ってきた「遠い太鼓」をひたすら読む。これ持ってきて正解だった。とっても、よい気分転換になった。面白くて、夢中になって読んでしまった。

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夜の病室。お隣の方は、きっと手術が無事に終わって、ナース・ステーションの横のケア・ルームで集中処置を受けながらの一晩なのだろう、私は最初の夜を独りで過ごす。「明日は我が身」。


本は、半分以上読んでしまった。このまま読み続けたら、500ページ以上の厚い単行本だけど、読み切ってしまいそうなところを、10時の消灯とともに、片づけて眠る。


初日、何事もなく無事に終了。


あっ、思い出した。

人生で初の「浣腸」体験(笑)。消化器を空っぽにするため。夜から、「浣腸」と「下剤」の攻撃ありだった。

手術の説明で、手術よりも怖いと思っていた「浣腸」、なんてことなかったけど、トイレまで、静かに走った(笑)。


優しい看護婦さんによると、明日の朝、最後のとどめを刺すらしい(笑)。