花の大学生生活。クメール文学部3年生前期編。 | カンボジア的スローライフ

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スローダウンしてみると見えてくるものがある。ありふれた日常のささやかな出来事。人生って、そんなささやかな暮らしの一つ一つが集まったもの。だから、その一つ一つを大切に暮らすことができたらいい。マンゴーがたわわに実る国、カンボジアからの発信。

♪月曜日は市場に出かけ、糸と針を買ってきた~トゥリャトゥリャ~♪

なんだかそんな1週間の歌?があったようなはかない記憶がある。

カンボジアの大学で、文学部3年生ってどんな勉強をしているんだろう?

やってみよう、これが、3年生前期だ。

♪月曜日は~・・・・



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*月曜日セット(芥川日本語版も持参)*

7時から「アジア文学」。日本に長く住んでいたことのある先生のため、日本文学をみんなで研究。例の芥川龍之介と森鴎外のプレゼンだ。9時に終わる。

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*火曜日セット(小学生の社会の教科書も持参)*

火曜日は、朝9時から「クメール文学・ウドン・ロンヴェイク時代」、世間話好きな先生のおしゃべりで半分は占めている授業。11時まで。午後、2時から「クメール文化」。気難しい先生は、先生のノートをただひたすら読み上げ、学生はただひたすら書きとっていくという、ひたすら聞き取って書き取ったあとには、脳みそに何にも記憶が残っていないという意味なき過酷な授業、とくに外国人留学生にとって、辛い時間だ。何ページも何ページもただひたすら聞いては書いて4時に終わる。




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*水曜日セット(あまりにも見難い、資料とともに)*

水曜日は、午後2時から「言語学・辞書学」。25年前の見にくいタイプ打ちの資料と闘う。言語学はどの科目もなんだかぼんやりしてわかりにくい科目だ。4時に終わる。

木曜日は、授業なし。


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金曜日は、朝7時半から「品詞学」。名詞、動詞、形容詞などについて毎回のグループワーク。この先生、一切外国人に見向きもしない。なかなか文法の細部に入る。午後1時から3時まで、学科枠を超えたレベル別クラスに分かれての英語。英語の授業だけ、文学部の学生も別れ別れになる。そして、心理学部や観光学部、社会学部などの学生と机を並べて学ぶ。




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*土曜日セット(英語は金曜と同じく)

土曜日は、朝7時から9時まで金曜日同様英語。9時から11時まで「言語学3」。授業の半分は先生の小言で終る、加えて段々教室の椅子が固くて先生の苦々しい小言を聞きながら1時間もたつとお尻が痛くてもぞもぞしてくる。午後1時からこの日、2度目の英語の授業が3時まで。

トゥリャトゥリャトゥリャトゥリャリャ~♪

こんなところだ。時間割だけ見るとそんなに忙しくなさそうだが、外国人の私には予習復習が不可欠でこのあいた時間に、せっせと図書館で自習にはげむ?のである。でも大学の図書館にいくと、どうも、1人になれないので、誰かに助けてもらいたいときは、大学の図書館に行き、集中して1人勉強したいときは、国立図書館か仏教研究所付属の図書館に行く。




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これは、クメール学生のノート。

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私の書き取り用ノート、人様に見せられるものではないが。

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清書用ノート。学生のノートを借りて、自分の間違いを訂正しながら清書。

先生を待ったり、休講になったり、空き時間があるので、いつもなんだか読み物は欠かさずに持って歩いている。それからメモ帳も持って歩いている。


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*いつも持っている、読み物(これは新進作家短編集)、単語記録ノート、難しい発音単語帳*

プノンペンは人口120万人程度の小さな首都で、自宅から大学まで自転車で平坦な道を片道25分。バイクタクシーだと12,3分で到着だ。車もバイクも運転できない、トロい私なので、公共の乗り物のないこの街では自転車かバイタクに頼る以外は移動の手段はない。この通学の範囲でここで生きていくためのすべてはまかなえると思われる、そんな行動範囲の小さな暮らしだ。

だから、持っていく荷物もあまりあれこれ必要は無い。ノートに筆箱、財布に電話、汗拭きのハンカチくらいだ。携帯も授業中は出れないし、自転車漕ぎ漕ぎ中は必死で電話に気がつかないので、あまり持っていても意味がないうえに、音を消したままあんまり見ないので、家に置いておいて固定電話のように使用しても同じかもしれないと思いつつ、持って歩いている。



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*バックの中身はこれだけ。財布、携帯、筆箱、メモリーチップ、ティッシュ、ハンカチ、リップクリーム、はっか油(頭痛対策)。あと、自転車のときは冷えたお茶をいれたペットボトルが追加*

以上、さとちゃんの知られざる?花の大学生暮らしでした!

 

*金曜日セット(英語は、クメールの先生に英語とクメール語で習う)*