先週のことです。
コンポントムの義父母のところに、オレオレ詐欺的な電話が。
これがいかにもカンボジア的で、日本とはちょっと違うものでした。
嫁ちゃんのいとこみたいな存在のA君。
コンポントムの貧しい一家で、定職がありません。
正しくはいとこじゃないですが、そういう「遠縁」がたくさんいるのがカンボジア。
彼の仕事探しを嫁ちゃんが手伝うことになり、
A君はプノンペンにやってきて、その晩は次兄の部屋に泊まって、
翌日、紹介先に面接を受けに行きました。
ちょうどそのタイミングで、まず次兄のところに不審な電話が。
遠い親戚の叔父を名乗る人物が次兄に、
義母の電話番号がわからなくなったから教えてくれ、と。
次兄は「あなたを知らない」と最初は拒否したのですが
「おまえが小さい頃にしか直接会ったことはないから、俺を知らなくて当然だ」と。
まぁ、そういう遠縁は多かれ少なかれいるものなんです、カンボジアって。
それで次兄は、義母の電話番号を教えてしまいました。
たまたま運よく、嫁ちゃんが次兄の部屋を訪ねていて、会話を聞いていたんです。
嫁ちゃん、すぐにピン!ときて、実家に電話。
義母が話中だったので、義父にかけ直して「その電話は詐欺よ!」と。
それで義母が電話を切って、一件落着。
嫁ちゃんが義母に、何を言われたのかヒアリングしました。
A君がプノンペンで、交通事故に遭ってしまった。
すぐに病院で手術が必要だ。
500ドルでいいから、助けてくれ!
さて、いくつか不自然なことがありますよね。
なぜA君が今、プノンペンにいることを犯人が知っていたのでしょうか。
そしてなぜ、犯人は次兄の電話番号を知っていたのでしょうか。
私の推測ですが、犯人は親族のなか、あるいは実家の近所にいる、と。
あるいは情報提供者がいるに違いないと。
ひとり、思い当たる人物が。
このブログでも、過去に何度も登場している、問題児。
ヤツが情報提供者で、分け前を狙ったんじゃないか?と、まず考えました。
ただ、ヤツの家族は義母の電話番号くらい知ってるはず。
となると、犯人は別にいることに。
貧乏な義父母でしたが、困っている人を見ると手を差し伸べてしまう性分。
「困った時はお互い様」
古き良き?カンボジアの価値観をもったまま、生きてきた人たちです。
身内でもないA君を助けてほしい、と電話してきたのは、善意の持ち主を狙ったわけでしょう。
この国の未来は、暗い。。。