前回記事の続きです。

 

初めての飛行機ということで、

不安で顔が青ざめている家族。

 

それでも機内では幸い、揺れは少なく

窓の外を眺めて楽しんでいました。

 

 

難関はクアラルンプールに着いてから。

 

エアアジア専用空港のKLIA2は、

とにかく歩く距離が長いんです。

 

途中、休み休み、といっても

座るベンチも無いわけで。

 

そのうえこの日は、いつになく

入管が長蛇の列ガーン

 

これまでKLIA2は数十回、使っている私ですが

過去にない混雑で、

これが義母の体調を更に悪化させて。

 

 

実は義母、肺の病気で旅行前は寝てばかり。

 

嫁ちゃんは医者から

「もう治る見込みはないから、

連れて来てもおカネの無駄ですよ」

と言われていました。(本人は知りません)

 

そうなるかも、と思ってはいましたが

本当にこれが最初で最後の海外旅行です。

 

急ぐ旅ではないので、

とにかく途中で何度も休憩しながら

人生初の列車に乗ってもらい、

KL中央駅からはタクシーでホテル直行。

 

 

しかしそれ以降、義母はもう、

「外出するのも辛い」と寝てばかりに。

 

毎度の食事も、私と嫁ちゃんが

テイクアウトしたものをホテルで食べるばかり。

 

 

2日目、義母が何より楽しみにしていた

水族館だけは無理をおして行きました。

 

しかし水族館って、

館内の順路をけっこう、歩くんですよね。

 

(手前右が義母)

 

観終えた頃には、義母はもうグッタリ・・・

 

以後、帰国まで一歩も部屋から出ませんでした。

 

ペトロナス・ツインタワーには

義母だけを部屋に残して行きました。

 

 

帰路は、高いけれどホテルから空港までタクシー。

 

空港到着後は、有料の車いすを借りての移動に。

 

 

そんなわけで、せっかくの家族旅行は

後味の悪いものになってしまいました。

 

 

田舎に戻ると、翌日から

近所の人々や親戚の人たちが

義父母にマレーシアの土産話を聞こうと

代わる代わる我が家を訪ねてきました。

 

タイとベトナムは陸路で行けるので

田舎のコンポントムでも

旅行経験者は珍しくありませんが、

マレーシアはやっぱりレアなんですね。

 

嫁ちゃんによれば、

義父が訪問客に必ず話していたのは

「義父母の口に合うようなものを」と

私が毎回、悪戦苦闘したおかげで

美味しいものをたくさん食べられた、

という話だそう。

 

で、私の株価は急上昇なんだそうで。

 

そんなの、当然の行動だと思いますけどね。

 

 

帰国したその足で義母とカルメッテ病院を再訪し、

医師から別の薬を処方してもらいました。

 

この薬が合ったのか、それから数日後には

寝たきりだった義母が以前のように

歩き回ったり、愛娘の世話を一晩中したり

するようになり、ひと安心しました。

 

 

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