自転車を趣味として50数年。
サイクルツーリングから初めて、ロードレース、MTB、トライアスロン、DHレース、ブルベなどに手を出し、そのおかげで色々なバイクやパーツ、用品などを買った。
おそらく自転車関連に投資した総額は、建て売り住宅1軒分になるのではと思うと、とてもフミさんには言えない(滝汗;。
しかし使ってみてその性能の高さに驚かされたパーツがいくつかある。
言い方を変えると、それまでのパーツとの性能差に驚いたパーツだ。
ワタシが手にとって、実際に使って、その性能に感動したパーツをいくつかピックアップしたい。
STiレバー(デュアルコントロールレバー)
1990年頃にシマノはSTiレバーを密かに開発してサポート選手に使わせた。
その写真が自転車雑誌に載り、コレはスゴイぞと思った。
今まで変速操作は、手を離してWレバーを操作していたが、STiレバーはブレーキレバーを握ったまま変速操作ができるという点が大きい。
コレは早く使ってみたいと期待が高まる。
1991年頃やっと発表されて、サイクルショーで操作してみると、変速のしやすさと操作の軽さに驚いた。
STi以前の手元シフトとしてはバーコンやコマンドシフターも使って来たが、STiレバーはその完成度が桁違いに高いと思った。
当時の値段は5万円近かったはずだが、迷いもなく買った。
今思うと、1番小遣いが少なかった時期なのにどうやってパーツ代を工面したのだろう(笑)
あれから30年、段数が増えても驚きは少ないし、電動シフトのDi2もその出来は素晴らしいが、WレバーからSTiレバーに変わった時の性能差では無かった。
STiレバーを初めて使った時のドキドキ感に勝るものは、コレからも出ないだろうなと思う。
SPDペダル
ロード用のビンディングペダルは1985年頃にLOOKのクリップレスペダルが出て、ベルナール・イノーが使い一気に認知された。
個人的には、1973年頃にチネリのM71という初期ビンディングペダルがあったのを見ているし、何時かはスキーのようなビンディング式のペダルが出るだろうと思っていた。
またLOOKはスキーのビンディングメーカーだったので、やっぱりそこから出たかという感じだった。
ワタシが密かに待っていたのはMTBのビンディングペダルで、歩けてキャッチリリースが楽なMTB用ビンディングペダル欲しいと思っていた。
しかしMTBの場合は、歩けるように底が柔らかいシューズに硬いクリートを付けたり、泥詰まり対策などで難しいだろうと思っていた。
しかしシマノから両面でキャッチリリースできるペダルが1990年頃に出たのだ。
PD-M737というSPDペダルで、今見るとかなりボテっとしているが、当時はこんなにコンパクトに造ったのか!と思った。
直ぐに購入してさっそく使ってみると、MTBライドでもキャッチしやすいし、両面でキャッチできる点が大きい。
もうトークリップ&ストラップには戻れない。
ペダルは良かったけど、このシマノのSPDシューズは直ぐに靴底が剥がれたな(苦笑)
現在はより軽く、コンパクトで、泥詰まりにも強いSPDペダルになっている。
最近はフラペを使う人が多いが、ワタシはSPD派で、これ無しではトレイルライドが出来ない。
DHバー
80年代の末に初めてDHバーの写真を見たときは、どうやって握るのかと思った。
まさかコンドルコラム部に肘を乗せて先端部分を握るとは思わなかった。
しかしトライアスロンで実際に使ってみると、如実に巡航速度が上がる。
ドロップバーだと35〜37km/hだが、DHバーを使うと40km/hオーバーで巡航出来る。
トライアスロンレースではDHバーを使わないと勝負できないと思った。
ワタシが初めて買ったDHバーは、スコットのDHバーはどこにも売ってなかったので、栄輪業から出たコピーのエアロバーを使った。
このエアロバーは肘当てが付いていないので、ウレタンマットで代用したが、よく肘が落ちたな(笑)
サイズも合ってなかったし、ポジション出しが難しかったので、すぐにスコットのクリップオンバーに替えてレースに出た。
ワタシはドロップバーに付けるエアロハンドルが好きで、色々な種類を試した。
散財したとは思わない、身銭を切ってテストライドしたのだ(笑)
スピードを上げて走れる爽快感は素晴らしい‼️
今でもロングツーリングではエアロハンドルが欲しいと思う。
面白いと思ったパーツや用品はまだまだあるけど、この3点はワタシの中でディープインパクトだった。
この3点のパーツは、みな90年前後のパーツなんだよね。
あの当時は新しい技術が試された時代で、そんなパーツをリアルタイムで試せたのは幸せなことだと思う。
最近は不感症になったのか、ガツンとくるパーツは少ない。
もっと新たな刺激が欲しいんだけどな。