先日書いたソルトインダイヤモンドの記事は、かなり反響があったようです。
ソルトインダイヤモンドを開発した梁会長の言葉は次のとおりです。
「炎症は、カビのようなものです。梅雨に家の中で生じたカビは、太陽の光が当たれば嘘のように消滅するか如く、体内の炎症は日光で作られた塩を捕えるとすぐに治ります。だからこそ、カビのような癌細胞が消滅する訳です。」
カビは湿気を大量に吸っていますから、日光によってすぐに消滅していきます。
同様に、日光のみで造られた天日塩は、日光のエネルギーを持っているので体内で炎症を抑えるという三段論法的な理論ですが、この例えは天日塩になじんでいない我々日本人には、やや理解が難しいイメージを抱きます。
また、次の文章では、良質な天日塩が、がん細胞を含めた炎症を抑える具体的説明になっています。
「良い塩は70%が水で出来ている体内から粉々に溶け消化します。岩塩や竹塩は体内の水分を吸収する能力が失われ破損したまま残留します。塩に含まれる生きたミネラルはアミノ酸やビタミンと共に酵素を作って生命活動に役立つ免疫力の源となって、体の中で炎症を抑制します。」
この文章は、実は奥が深く、私自身、天日塩について詳細を再度調べて上で、やっと納得した次第です。
今回は、天日塩を奥の深さに繋がる、塩の役割りについてご紹介します。
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人間の体内には子供で約70%、大人で約60%の水分で構成されています。
大人の場合、体内の水分は、おおまかには細胞内に約40%、細胞外(細胞間)に約20%存在しているようです。
細胞内の水は細胞液であり、細胞外の水分というのは血液やリンパ液などの細胞間を流れている体液の総称と考えて良いです。
ヒトの体液の塩分濃度は約0.9%です。
従って、60㎏の大人であれば、おおよそ320gの塩分が体液に溶けていることになります。そう考えれば結構な量ですね。
塩は生命に必要なミネラルですが、それでは、何故塩分が必要なのでしょうか?
この最大の理由は、体液中に浸透圧を作る必要がある、からのようです。
体中を流れている栄養分を含んだ体液が、細胞内に入るための仕組みは、塩分濃度の違いにより生じる浸透圧が中心のようです。
塩と浸透圧の関係は、次のサイトに分かり易く説明されています。
同じ体積の水と塩水を半透膜で区切ると、水は塩水側に引き込まれます。
これが浸透圧の原理で、塩分濃度が高くなるほど浸透圧は高くなります。
ヒトの身体は、この浸透圧を利用して、口や肌から吸収した栄養分を体液で運び細胞内に取り入れるのです。細胞膜が半透膜の役割りをしています。
体内の塩分濃度が0.9%と言っても、それは平均値であって体内で完全に均一な訳ではありません。
①塩分を体内に取り入れると、最終的には塩分は細胞内に取り込まれ、細胞内の塩分濃度は細胞外より少し高くなります。
②そうすると浸透圧が生じ、細胞外から細胞内に栄養分を含んだ体液が流れ込んでいきます。
③細胞内で、流れ込んだ体液中の栄養分と、塩分の主体であるナトリウムは結合し、エネルギーとなって細胞活動に使用されます。その結果、老廃物が細胞内に残ります。
④ナトリウムがエネルギーとなって老廃物に代わることで、細胞内の塩分濃度は次第に低下し、細胞内と細胞外の体液の塩分濃度は同じになるよう回帰していきます。
このままの状態では、新たに浸透圧が生じなくなり、体液が細胞内外を循環出来ず、細胞の活動は止まります。
それでは困るので、⑤ヒトは口から新たな塩分を取り込み、塩分濃度が高くなった体液を新たに作り、体中の細胞の周りに送り込みます。
これが、ヒトが塩分を欲しくなる原理です。
⑥細胞の周りに到達した塩分濃度が高い体液は、細胞内の老廃物を含んだ細胞液を浸透圧を利用して吸い出します。これが細胞内の老廃物の排出作用の原理です。
⑦老廃物が取り出されると、細胞内の塩分濃度が次第に上がり、細胞外を流れている体液が細胞内に入り込んで行きます。
①~⑦の作用を繰り返すことで、細胞内と細胞外で体液の循環が生じ、エネルギーを発生し、生命活動が維持されていきます。
実際の体内でのメカニズムは、他にもいろんな仕組みが作用していて複雑怪奇だと思いますが、簡単に言えば塩分濃度による浸透圧を利用して細胞内の栄養分と老廃物の循環作用が行われ、生命活動が維持されている、ということなのです。
ただし、浸透圧に使われる塩はどんな塩でもいいわけではなく、ミネラル豊富な自然塩でなければ、このような塩分による体液の細胞内の循環作用は十分に行われないようです。
塩分というのは、ナトリウムだけでなくミネラル分を含んだ塩ということです。ミネラル分の中でも、ナトリウムと対をなすくらい重要なのはカリウムようです。
ナトリウムとカリウムが、細胞内と細胞外の体液を相互に反対側に行き来することで、エネルギーが発生し、循環を起こすようです。
この原理を、トルコのユージェル・アイデミール氏は、ナトリウム-カリウムポンプと呼んでいるようです。
-追申(5月16日20:00)
ナトリウム-カリウム・ポンプの図をいただきました。
口から飲食したものが胃で消化され腸で吸収される…と概念的には理解していますが、物理的に何がどう吸収されているのか・・・。
— 竹谷泰史@理念経営を応援する龍門塾 (@ryumonjuku) May 16, 2021
浸透圧による受動輸送(拡散)に加えて能動輸送の仕組み(ナトリウムポンプなど)興味は尽きません。#良質な天日塩は命の源 https://t.co/RI0mUvOYmE pic.twitter.com/NlAJBW62CX
従って、ミネラル分を含んでいない工業的製塩法の塩では、エネルギー循環が行われにくくなり、健康が次第に害されていくのです。工業的製塩を食するのは、緩やかな自殺行為とも言えるのです。
冒頭の良質な塩が、がん細胞を初めとした炎症を抑えるのは、浸透圧を利用して細胞内の悪い部分(がん細胞)を取り出すからなのです。
前述の⑥の部分です。
しかしながら良質な塩というのは、自然塩のなかでも、私は天日塩のことを指していると考えています。
この理由については、次回にご紹介させていただきます。
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