幸せの基準を変え、現実に合わせて
希望を変えることができれば…
希望と現実の開きを小さくし、
苦しみを和らげることが可能になるということです
ただ、幸せの基準を変えれば、
希望の抱き方も変わります
例えば、
・「こころ穏やかに生きること」
・「自分にとって大切な存在と支え合って生きること」
・「人のために、自分なりにできることをすること」
などを幸せだと感じることができれば…
無理なく、現実に合わせた希望を抱くことが
できるようになると思いました
もし、「バリバリ働いて、人より多くお金を稼ぐこと」を
幸せだと感じていた人が…
現代医療では治すことができない病気にかかり、
働くことが難しくなったら…
一度は苦しみ、絶望するかもしれません
それまで抱いていた希望と、
自分が直面した現実の開きを埋めることができず、
それまで幸せだと思っていたものを手にすることも、
二度とできないからです
これはまさに、解決できない苦しみだといえます。
でも、その人が、
・「働き、お金を稼ぐことができなくなった自分」を認め、
・「今の自分にできる何かを見つけること」を望み、
実現できれば、どうでしょうか
希望と現実の開きが埋まり
、
苦しみは和らぎ、
それまでとは違う形の幸せを
感じることができるようになるはずです
◆このように幸せの基準を変え、
現実に合わせた希望を抱くことも、
勇気を持って変えられるものを変え、
苦しみの解決に取り組む一つの方法だと思います
「限られた中でもできることがある」という希望や、
誰かを想う気持ちが与えられると、
人の心も表情も変わってくる
ワタシの好きな言葉です
二ーバーの祈り
「神よ、変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気を我らに与え給え。
変えることのできないものについては、
それを受け入れるだけの冷静さを与え給え。
そして、変えることのできるものと、
変えることのできないものとを、
識別する知恵を与え給え。アーメン」
※二ーバーの祈りは、
アルコール依存症克服のための組織「アルコホーリクス・アノニマス」や、薬物依存症や神経症の克服を支援するプログラム12ステップのプログラムによって採用され、広く知られるようになりました。
◆気がかりやイライラなどネガティブな感情の多くは、
実は希望と現実の開きによる苦しみから生まれています
自分が抱えている苦しみに気づくことができれば…
少しずつやるべきことが見えてきます
勇気を持って、自分の弱さを受け入れ、
苦しみを解決するということ
◆二ーバーの祈りに従い、
気がかりやイライラの原因となっている苦しみを、
・「変えられるもの(解決できる苦しみ)」
・「変えられないもの(解決できない苦しみ)」の
2つに分けてみましょう。
Q その苦しみは、自分自身の努力や他者の助けによって、
解決できるものでしょうか
それとも誰にも解決できないものなのでしょうか
もし、解決できるものであれば、そこに力を注ぎましょう!
自分の手に余るようなものであれば、
周りの人や医療機関、公共サービスなどの他の人の
力を借りましょう!
◆苦しみの中には、確かに自分の努力次第ではあるけれど、
解決するのが非常に難しいものもあります
たとえば、アルコールやギャンブルなどに依存している
人の多くは、自分一人の意思と努力で、
依存を断ち切ることが難しいかもしれません
また、「強い自分でありたい」と思っている人、
「今まで、何でも自分一人でやってきた」という人は…
弱い自分、
何もできない自分を認められず、
他者に任せたり、
委ねたりすることができない傾向があります
でも、たとえ弱くても、何もできなくても、
どうか自分を責めないでください
「今、自分一人でその苦しみを解決することは難しい」
という事実を受け入れ、
他の人を頼ってみてください
それが、勇気を持って変えられるものを変え、
苦しみの解決に取り組むことであり、
気がかりやイライラを和らげることにつながります
二ーバーの祈りは、
本当に大切なものや希望を見つけるためのもの
・二ーバーの祈りは、
「自分には変えられないものがたくさんある」と
確認する言葉ではありません。
◆本当に大切なものや希望を見つけ、
自分を肯定するための言葉だと思います
心身の健康を損ない、
思うように生きられなくなった人、
コロナ禍によって仕事を失い、
今までどおりの生活を送ることができなくなった人…。
様々な苦しみを抱え、
自分自身や自分の人生を否定し、
「こんな状況で、幸せになんかなれるはずがない」
と思っている人もいるかもしれません。
でも、変えられるものを知り、
変える勇気を持つことができれば…
自分自身や自分の置かれている状況、
自分の人生を肯定できるようになると思いました