嫌悪はいわゆる「嫌」という感情は…
これは特にブレーキをかけやすい感情ですね。
例えば、嫌を人に向けた場合は、
人を否定的に評価するもの、あるいは他者への思いやりや寛容さと対立するものと捉えてしまうので、抑圧しやすいです
勉強や仕事に嫌と感じる場合は、
勤勉さや真面目さと対立するものと捉えてしまう
嫌と感じることがまるで不道徳や不真面目な人格の証のように
すら判断されてしまう
このように反道徳的で不真面目な印象を持ちやすいために、
嫌は抑えやすい感情ですね
道徳は生理的な反応に基づくものではなく、
知性や理性に基づいたものです。
そして、嫌は必ずしも深く考え、理性的に判断した結果
湧く感情ではないのです。
嫌はそれよりも反応的・感覚的な感情なんです。
したがって、嫌は価値観と分けて理解しないと、
受け入れることや処理ができなくなります
つまり、嫌という感情は…
感覚に近い感情であり、理性的なものではなく、理屈でもない。
「嫌なものは嫌なのです」
そんな気持ちになることありませんか?
そこには理由は要らないと思います
例えば、理由をつけようとすればするほど、
「親を嫌になるのは親不孝だ」などと…
嫌を抑える根拠となる価値観を、
かえって強く意識されるようになってしまう
嫌のコップの中身を減らすためには…
嫌を”私は嫌でいい”とただ受け入れることが必要です。
そして、嫌を息で身体の外に吐き出して処理するです
嫌を抑え我慢し続けると…
嫌のコップが一杯になり、嫌があふれるようになってしまう
そのときには、嫌は強烈な嫌悪になっており、
攻撃心すら伴ってしまうことが多いです
身体に力が入っているとき…
嫌は受け入れられておらず、自身が抑えこんでいる
その状態では嫌は処理できていないのです。
嫌を感じても、より嫌悪が強まってしまう
いわゆる”嫌と思えば、余計に嫌になる”というのはこの状態です。
嫌と言っているときに、怒りが混じっていることが多いです。
怒りと嫌は異なる感情です。
嫌の感情に怒りを伴わせてしまうと、
うまく処理ができません。
嫌の処理は…
身体に力を入れずに、軽く吐き出すほうがいいですね
嫌と怒りが混じり合っている場合には…
嫌と怒りを分けて、別々に一つずつ処理するほうがいいです
嫌と行動は別
嫌と感じてしまうとますます嫌になる…
そうすると相手とうまくやれなくなってしまうと、
思い込んでいるために、嫌を抑えている人は多いですね
ワタシもそうでした
怒りでも同様に、怒りを感じるとますます腹が立ってしまい、
相手にぶつけなくてはいけなくなってくるという思い込みを、
持っているために怒りを抑えている人がいます
これは間違った思い込みです
嫌を受け止めることで、嫌は処理されていく
嫌を受けとめることで、その相手とは接しやすくなるものです
相手と接するときに…
自身に”私は嫌”、”嫌”と感じるのは自然なこと。
”私は嫌でいい”と嫌であることを、自身に許可するのです
嫌を我慢し抑えようと接するよりも、
はるかにラクに相手と接することが、
できるようになるものです
怒りも同様です。
怒りを我慢して抑えて接するよりは、
”私は腹が立つ””怒りは感情だから自然なことである”と
自身に許可したほうがラクに接することできるのです
嫌と思うことと、その人とどう接するかという行動は…
分けて考えればいいのです
しばしば、”嫌と思うとそれが態度に表れてしまう”
”少しでも嫌になるとその人の全部が嫌になる”という風に
私たちは考えがちですね。
ワタシもそうでした
しかし、実際は嫌を抑えるほうが、態度に出やすくなり、余計に嫌いになるものです
私たちは勉強や仕事など、人ではない対象に対しても
嫌と感じることが多くないですか?
これらも人に対する嫌と同じように理解できます。
勉強が嫌という子どもは多いですが、
嫌を我慢しようとすればするほど、勉強は嫌になるものですね
嫌は感覚的な感情ですので、むしろ嫌は受け入れたほうがよいです。
感情と行動は分けて考えるもの。嫌は感情だから受け入れる。
”嫌は嫌でいい”と受け入れたほうが嫌悪感は大きくならない。
嫌という感情を受け入れ、そして行動と分けるには…
”勉強は嫌、そして勉強する”の状態にするです
”勉強は嫌、でも勉強しなくちゃ”と口に出して言ったとき…
嫌を我慢し抑えている。抑えているときに身体に力は入っている。
ストレスを少しずつ重ねているように感じるようになります
”勉強は嫌、そして勉強する”と口にするようになったとき…
勉強に対するストレスが減り、以前より集中力や持続力も向上した
という報告があるようですね
私たちは嫌という感情や怒りを、間違った思い込みで抑え込んで、
受け入れないように頑張っているようですね
嫌も怒りも感覚的、自然な感情にすぎないからね…
◆感情処理法の進め方
①感情に気づき
・自分が感じている感情がわかる
・気づくとは頭で理解することではなく、心でわかる
・自分がその状況において、どういう感情をもっているのかを、
身体の感覚を含めてわかる
②感情を受け入れ
・感情から目を背けない
・感情にブレーキをかけない
・感情を良いものでも、悪いものでもなく、感情を評価しない
・ただその感情を自身の内側に生起した自然なものとして捉える
③感情を体験し、
・感情を表出することでも、表現することでもない
・その感情に鮮明に触れる
・ただそれらの感情を体験している
④感情を吐き出す
・感情を処理もしくは消化する
・感情を身体の外に出すイメージで実施する
・不快感情であれば、コントロール可能なレベルまで減らす
・感情を吐き出すために、息で吐き出す方法を使うことが多い
という手順です
よかったら、活用してみてください