ストレスや痛み自体は、決して悪いものではありません。
なぜなら痛みは体が送ってくる最も大切な使者だからです
もし、痛みを感じなかったら、燃えるストーブをさわって大やけどをしても気がつかないかもしれません
急性の痛みは、「何か問題が起こっているから、早く関心をそこに向けて、状況を改善する行動を起こしなさい」という警告なのです。
私たちはこのメッセージを受け取って、とっさにストーブから手を離したり、病院に飛んでいったりします。
人は激痛を感じると、ほとんど反射的に行動を起こすことができるようにできているんですね
でも、人は完璧な痛みの回路を持って生まれてくるわけではありません。何度も失敗をしながら、しだいに安全に暮らす技術を習得していきます。
痛みは私たちにとって、色々なことを教えてくれる素晴らしい先生なんですね
私たちは痛みに対して嫌悪感があると思いますが、実はそれは、”苦痛”に対する嫌悪感なのです。
”痛み”というのは、実際の体験の一部です。”苦痛”は痛みに対する様々な反応の一つなんです。苦痛というのは、体の痛みからも精神的な痛みからも生じます。
苦痛は自分の考え方や感情、そして自分の体験の意味づけの仕方に関係しています。
ですから、苦痛はあくまでも”痛みという体験に対する反応の一つにすぎない”ということを忘れないでくださいね
つまり、苦痛の度合いは、痛み自体ではなく痛みに対する自分の見方や反応によって決まってくるわけです。
実際に私たちが恐れているのは、痛みではなく、この苦痛の方なのではないでしょうか