居場所がなかった。

 (居場所? ほとんど家にいなかったくせに。居場所作る努力してましたか?)


ご飯、作ってくれなかった。

 (付き合いとかで、たびたびご飯いらないってメールしてきたよね)


帰った時は、いつも寝てた。

 (帰ってくるのは、いつも真夜中過ぎ。寂しかった)
 

いつも文句ばかり言われた。

 (文句じゃなくて、お願いしたのです)


ダメ出しばかりされた。

 (二度手間って言葉、知ってますか?)


何もかもが窮屈だった。

 (休みの日はソファで居眠りばかり。家族は窮屈でした)


自由になりたい。

 (私も自由になりたい!)


ブツブツブツブツ、ムニャムニャムニャ、・・・・


不倫の原因が、まるで妻にあるかのように言う夫。


不倫夫がよく口にする常套句に、ひるんではなりません。
都合よく言い訳されて、悲しいやら、情けないやら、腹立たしいやら。

でも、
あっちの家でも、こっちの家でも、
不倫夫は、ほとんど全員と言ってもいいくらい、こんな常套句で抵抗しているのです。

尊敬していた夫だったとしても、今はどーしようもない男に成り下がっている。
多くの不倫夫は、大なり小なりそんな感じなのかも知れません。
起こった出来事を誰かに話したとします。

辛い気持ちをわかって欲しくて、ただ聴いて欲しくて、
言ったとします。

あなたの性格にもよるし、
不倫発覚からどの程度の時間が過ぎているのかにも、
その他いろいろな事情にもよるけど、

弱っている自分の味方が欲しくて
言わなくてもいい人にまで言ってしまい、
それによって自分自身が傷つくこともあります。

その場で表面的に優しい言葉をかけられたとしても、
ゴシップ的に受け取られてしまう可能性がないとも限りません。

自信を持って「親友」と呼べる友人がいる人はいいけど、
たとえ身内と言えども、
本当に心を許せる人は誰なのか、
自分を受け止めてくれる人は誰なのか、
心が乱れている時には難しいかも知れませんが、
だからこそ、落ち着いて
今一度、ちゃんと見定めた方がいいような気がします。

夫の不倫で傷つくだけでなく、
さらに自分自身を傷つけることにならないように。
街へ出れば、よそのカップルがみんな幸せそうに見えて
羨ましかったり妬ましかったりすることがあるかも知れません。

みんなが自分を「哀れな女」「かわいそうな妻」と思っているに違いない・・・
と、惨めな気持ちになって いたたまれなくなるかも知れません。


でも、それ、多分どちらもあなたの思い込みです。
それも、かなり強く思い込んでしまっていませんか?

・・・仕方ないよね。
夫の不倫発覚で心がズタズタになっていて、やっとの思いで外出して
たまたま目に入った光景でそんな気持ちになったとしても、それは仕方ない。

時間が経って少し心が落ち着いたら、思ってみて。


彼らにも悩みはある。
勝手な想像で自分と彼らを比べているだけ。そこに根拠はない。
彼らも、見えないところで涙を流し、
幸せになるための途方もない努力をしているのかも知れない。


よその夫婦が幸せそうに見えるのは、
単なる「思い込み」です。


今までの結婚生活を振り返り、あれこれ思いを巡らす。

 何がいけなかったのだろう。
 どうしてこうなったのだろう。

思い当たることがあったとしても、
今となっては後悔の気持ちしか残らない。

悔しくて悲しくて情けなくて心細くて、一睡もできずに過ごした夜。

でも、
この空の下、同じ気持ちを抱えて涙する妻は、たくさんいる。
慰めにしかならないとしても、
決して一人じゃないから。


一日のうちに、気持ちが揺れ動くことが何度もあるかも知れません。

さっきは「離婚したい」と思ったのに、
一時間もしないうちに「やっぱり別れたくない」と思う。
自分で自分の気持ちを持て余す。

離婚するかどうかは無理に決めなくてもいいこと。
そもそも、具体的に離婚について考えたことが、それまで果たしてあったのか。
不倫がバレてしまった夫が見境なく「離婚」という言葉を口走っているだけかも知れません。

夫が何と言おうと、主導権は自分。

夫の言うなりにはならない、などという気持ちではなく、
自分の大切な人生に、たとえ夫と言えども口は差し挟ませない。

そんな強い気持ちこそ必要かもしれません。