153.太田忠司『刑事失格』


とても重い話だった。
元警官で、現在は工場でアルバイトをしている阿南。
頑ななまでに、「正しいこと」にこだわってしまう。
婚約者と衝突して、喧嘩したまま帰って行った彼女が、
2度と会えない人となってしまった辛い過去。
彼が、魅力的に思えなかったのがきつかった。
シリーズであるようだから、今後、成長していくのかも
しれないけれど。

少女が持ち込んだ愛犬の失踪での対応。
少女の母秀子と会ってからのおかしなこだわり方。
仕事よりも、秀子に会いたさの行動が優先って、
ダメでしょう!
秀子の態度もなんだかなぁ、だけど。

そういえば、これ。
新作かと思ったら、作品自体はかなり前のものなのね。
携帯電話の出てこない頃の。

1番のお気に入りの登場人物は、仲間とたむろしているところを
阿南に注意された男子中学生。
考え方もしっかりしているし、将来楽しみな男の子。



17.探偵はBARにいる
(パラマウントユニバーサルシネマ 9/24)


大泉洋主演。
原作は札幌在住の作家東直己さん。
でも、原作のタイトルは『バーにかかってきた電話』で、
『探偵はバーにいる』という作品は作品で別にあるという
ちょっと紛らわしい状態(笑)
この作品、かなり古い作品で、学生時代にシリーズ一気に
読んだのを思い出した。

主人公の「俺」は、電話を持たず、バーで仕事の依頼の
電話を受けている。
そこにかかってきた、「コンドウキョウコ」を名乗る
女性からの電話が全ての始まり。

大泉洋ちゃんのカルーイ感じが、バッチリはまってる。
原作もこんな軽い感じだったかなぁ?というのは
読んだのがあまりにも昔なので記憶の彼方(笑)

相棒の高田役の松田龍平もナイス。
普段は飄々としているくせに、ケンカになると
めちゃくちゃ強い。
でもって、オンボロ車に乗ってるのもいいわぁ。

舞台が札幌、というかススキノがメインなので、
知ってる風景がたくさん出てくるのも楽しい。
洋ちゃんが走り回ってるあそこは、あの辺かしら、なんて。

謎の女からの電話に振り回されながらも、
そんな謎の依頼人のために必死で捜査する「俺」って
かっこいい。
あえて喧嘩を売りにいったりさ。
そういうの、大好きだわ。

依頼人の正体は、まぁ、想像通りではあるのだけど、
それでも、すごく面白かった。
ハードなシーンもたくさんあったけど、
笑えるシーンがそれを中和してくれてる。

とある組関係の依頼については、今回の本筋とは
関わってこないけど、シリーズ化とのことで、
今後、あのお嬢様が実際に登場してくることに期待。