49.近藤史恵『ほおずき地獄』


猿若町捕物帳シリーズ。
なんといっても、女形の巴之丞が魅力的。
な~んか、かっこいいのだ。
彼と似ているという、梅が枝も素敵。
冗談にめかしているけれど、きっと、
千蔭への想いは本物。
切ない。

あ、主人公は同心の千蔭だった(笑)
堅物で、浮いた噂のない千蔭。
独り身のまま三十路を越え、
持ちかけられたお見合い話。
このお相手の駒ちゃんが、元気いっぱいで可愛い。

そんなお駒ちゃんに振り回されながらも、
日々のお勤めは待ってはくれない。

吉原に振って沸いたような怪談。
女の幽霊が残していくのは布でできた
1つのほおずき。

随所に差し挟まれるお玉と徳さんのロマンス。
無邪気で純粋なお玉。
徳さんを信じ切って。

赤くて可愛いほおずき。
中を出して鳴らすのはとっても大変。
ゆっくり、根気よく指先でもんで柔らかくして。
充分に柔らかくなる前に押し出そうとすると
破れてしまう。
哀しい少女の心のよう。。。

それでも、事件は無事に解決し、
お見合い騒動も、思いがけない決着がついたのだった(笑)


50.近藤史恵『寒椿揺れる』


猿若町捕物帳シリーズの続編。
またまた、千蔭にお見合い話(笑)
そのお見合いの顛末と並行して、
千蔭が関わる事件が描かれていく。
もちろん、お馴染みの面々も健在。

今回のお相手のおろくさん。
変わってはいるけれど、いい人だわ。
観察眼も鋭くて、数字にも強いし。
変に威張ったり偏見を持ったりもしない。

最終話では、千蔭のライバルである
大石新三郎が大ピンチに。
手の込んだ企みを、どう切り抜けるのか。

おろくさんの活躍がなかったら、大石は
窮地を切り抜けられなかったかもしれない。

それにしても、大石の純情っぷりは、
なんとも微笑ましい。


51.三浦しをん『まほろ駅前番外地』


『まほろ駅前多田便利軒』の続編。
今回は、多田だけでなく、1作目の登場人物の
いろんな人の視点で描かれている。
彼らの人間味に奥行きが深まった感じ。

特に好きなのは、星くんバージョン。
冷酷な砂糖売りさん。
すごく健康的な生活してる(笑)
規則正しい生活に、早朝ジョギング!
シーツはぴしっとアイロンかけて。
しかも、どうやら自分でやってる!
清海には、てんで弱いのも素敵♪

行天にひたすら振り回される由良くんバージョンも
面白かった。
由良くんにとっては、笑い事じゃないだろうけど(笑)

冒頭の指輪のお話。
女って怖っ。
でも、多田たちの密やかな意地悪は笑った。
知らぬが仏、ってね(笑)


とにかく、多田便利軒は、今日も元気です。
みたいな?(笑)