Netflixのドキュメンタリーに、英語ネイティブの作詞家と会話しながらRMさんがこの曲の歌詞に取り組んでるシーンがあった。
「夜明けまで、それかこんなの、奴らが近づく。奴らっていうのは悪夢とか不眠症のことで」と話すナムジュンさん。
「仕事の後、したいことがわからないんです。セッションして帰宅したら8時で、寝るまで5〜6時間まだあって、その時間をどうするか」という彼に、作詞家はそれを歌詞にすればいいと勧めた。
迷子になってるリアルな感情について書けばいい。
「僕にとってのノーマル」
「わかるまで答えを求め続ける」
「奴らですら僕を拒む」
作詞ノートに書き付けながら呟いたナムジュンさんの言葉だ。
ウィバースライブ「STUDIO NOTES “ARIRANG”」の”NORMAL”の紹介の中で、ジミンさんは「僕たちのノーマルは何で、ファンたちのノーマルは何か、という話をたくさんしたよね」と言い、テヒョンさんは「歌詞の奥行きが深くて格別だ」と言っていた。
自分にとって何がノーマルなのか。BTSとして生きながらのノーマルとは?
BTSを愛さない人たちにとっては、今日は愛してると言い、明日は消えろと言う、それがノーマル。
最近のWライブでナムジュンさんはそんなことも言っていた。
ドキュメンタリーの歌詞のシーンの次のカットは、浜辺に面したテラスでナムジュンさんがクロノスとカイロスについて話すシーンだった。
ルーティンの縛りが嫌いなナムジュンさんが、ルーティンそのものの軍隊での18ヶ月を終えて、創作の日々を送っている。
たった1ヶ月ほど前のことなのに、軍隊にいた実感がない、夢のようだという。
(そういえば、ジミンさんも同じようなこと、入隊前と後をぺたっとくっつけたみたいだと、去年のWライブで話していた。)
そして、メンバーたちと過ごす時間を、時間がぐっと伸びて感覚が冴える、カイロスの時間だと表現した。
第二の家族とも言えるメンバーたちと規則正しい健康的な生活を送りながら、楽曲制作に没頭する日々。
単純に考えれば充実した、創作の悩み以外には思い惑うことなどなさそうな日々のように思える。
けど、帰宅して寝るまでの5〜6時間を何をしていいかわからない、と言うナムジュンさん。その5〜6時間は、ぽっかり空いた暗い穴みたいなものなんだろうか。
クロノスからカイロスへの急激な変化に、作詞家が言う通り、心が迷子になってしまったんだろうか。
常にクロノス時間を生きている私などには想像もつかない。
この時のナムジュンさんのぽっかり空いた時間に何をしたらいいのかわからないという迷い子のような感情が、”NORMAL”の出発点ということなんだろうか。