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【大人にならなかった】
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7年前にBUTCHの前に我が家にいたのはロットワイラーの【一雄】
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岡山で見つけて即引き取ってきて狭いながらに我が家で楽しんでくれていたかな〜?
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一雄が来る前にちょうど一休と名付けたピットブルが心臓病で亡くなり失意のどん底の中に彼は優しい笑顔で微笑んでくれた。
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だが一雄もまた突如として心臓が止まり大人にならずに亡くなっていった。
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この時に立て続けに犬が亡くなり知り合いの方は俺の家の邪気を持って行ってくれたんだよと、犬達が守ってくれたんだよと仰ってくれた。
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ロットワイラーという大型犬を飼う事自体初めてだったけど、大人になる前に亡くなった彼もまた意味があるのだと思えば悲しいけど悲しくはない。
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そんな事を思えば、ここ最近の立て続けに事故に遭ってしまった俺に対して我が家の犬達は元気に毎日スヤスヤと眠るばかりなのですが、自分達のために犬が犠牲になったりするのなら、俺だけが痛い思いをした方がよっぽどマシだなぁと思えた。
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大人になると【仕方がない】というキーワードがたくさん頭を過ぎるのだが、その度に【どうにかしてやろう】と思ってしまう事が未だにある。
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長く生きていくという事は、子供の頃よりも体力面や忍耐力、経済的にと色々な【仕方がない】に直面するのだが…
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諦めそうになったその時に俺はいつも一雄を思い出す。
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大人にならなくて良かったのか?
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大人になって辛いこともあれば楽しいこともあるけど?
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どっちが良かった?
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そう問われているように思える。
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衰え、醜くなっていく自分とどんどん大きくなっていき、未来へ希望へと向かっていく息子と娘を眺めていると、長生きというのも悪くは無いけど、俺だってまだまだやりたい事はあるんだよね〜って思ってしまうから始末が悪い。
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幸せなことに、俺が飼ってきた犬達は全て俺の家族の前で亡くなっていってくれた。
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皆んなに見送られて良かったね。
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だけど、そんな死に様よりも君たちが残していってくれた思い出や生き様がきっと俺にも子供達の心に深く残る傷跡として心地よい痛みを伴いながら生きていけるようにね‼️なんて言われてるみたいだ。
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毎度、犬の名前を付けるのは誰にも任せない、俺が付ける。
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一雄と名付けたのは俺が人生で唯一尊敬している身内の名前。
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そう祖父の名前。
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なぜそんな事を思い出したのかと思えばお盆ですね。
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先日、死んでからも人様に迷惑をかけるようなワガママな母親の話はしたので、今度は機会があったら俺の偉大なる祖父の話でもしましょうかね。
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そろそろですかね、涼しくなり始めるのは。
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毎日、身体が痛くて眠ってばっかりの日々に飽き飽きしてきたのですが…
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天国から見ている歴代の犬達は「少し休めよ」と言ってるような気がします。
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ヴィンセントとBUTCHはきっと遊んでよ‼️と思ってるかもしれませんが…
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幼い頃に死ぬほど飼いたいかった犬という生き物を、自分で金が稼げるようになってからもう28年間飼い続けていると、少しはその行為に意味があるように思える。
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移住してからのこの10年間、一時たりとも余裕などないわが生計に、それでも金が無いなら無いなりに楽しく過ごせないか?何故金が無いのか?を考えることばかりで、その度に稼げば良いのでは?と犬達が言ってるような気がする。
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どんな時でも犬と共に暮らしたくて、犬と共に暮らすという事を子供達に教えたかったのも全ては幼き頃に不可能だったから、だから今こうやってその答え合わせをしているのだと思う。
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欲しいものと同じで、グチグチ悩んで買わないではなくて、買ってからどうするかを考える、それが何よりも自分がもう一つ大きくなれる術だと思って生きている。
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足りるを知ること。
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そして少しだけ背伸びしてみる事。
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どれもこれも犬達が教えてくれた事だ。
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犬が居ると生活のリズムが正しくなる。
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自分を戒めるかのように。
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眺めれば眺めるほどに…
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俺は犬の顔になっていくようだ…
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もう少し待っててな。
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会いたい犬達が、会いたい人達がたくさん待ってる。
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でも今は…
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自分に嘘をつかずにキチンとやりたい事をやってないと…
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叱られそうだからさ。
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 #ロットワイラー