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【寝床に飾る】
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お隣の街からいらっしゃったヨギーちゃんのストラグラー。
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「太田さんのトータルで仕上げる形に惚れ惚れしまして一台丸々お願いします」と仰っていただき仕事が落ち着いたらお店にお邪魔しますと‼️と言い運び込まれた車両。
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実に運び込まれた車両はチグハグな組み方がされており、色も統一感がなかった。
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それでも、既存で使われていた部品を活かしながら、ここはこれだ!ここはこうした方が良い‼️と話が進むと、ウンウンと頷きながらそのニコニコとした南国特有の柔らかい顔が楽しそうに話を聞いてくれた。
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方向性は決まった。
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製作中に何度も差し入れを持ち込んでくれて、もう一台持ってるカラテモンキーも見せてくれた。
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製作中、ストーリーでその過程を楽しんでくれていたのか途中経過が見たい!とやってきたりと、本当に楽しんでくれていた。
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ヨギーちゃが望んでいたペイント、ローカラーの黒染め。
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それにクリスキングの赤で統一。
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手に入れたのが中古の車両だったので、まずはフレームの下地作りとフルオーバーホールを同時進行。
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これから長く楽しく乗れるように、そして徐々にフレームに湧いてくるオレンジの線上の錆もまた長く楽しめる演出をしてくれる。

シートポストとステムにシルバーが使われていたので、迷わずにリムはポリッシュ、ニップル赤にしたのは俺とお揃い、そして俺からのプレゼントは勿論、栓抜きとバーエンドと赤いボルト。
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彼の生涯の職業となるであろうその生き方から【CARINGER】と名付けた。
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その名は彼に付けたつもりだが…実のところ俺の事なんだろうなぁと思いながらコツコツと剥離をし、フレームを磨き、焼き色を入れ、そして疎らに黒染めをする。
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カチっと決めた赤い部品達に、生き物のような疎らでムラのある黒染めが俺にはミスマッチどころかベリートゥーマッチにしか見えない。
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こうやって会話をしながら、制作前にお互いの生活や生き方の話をした上で彼の乗る自転車を作らせてもらえた事。
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店内で気づけば2時間くらい話していて、更に気付けば自転車の話なんかはちょっとしかしてなかった…
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でも、それで良いと思う。
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作り上げる自転車に対して、そろそろ言葉を使うのでは無く、完成した自転車そのものが語ってくれるような。
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そんな自転車作りが少しずつできてきているように思えた一台でした。
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本人の希望のためタグは付けませんが、隣の街に住んでいるのでそのうち皆様と一緒に遊んでもらいましょう。
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ニコニコと大きな体を持つ彼の温かさみたいなものをこの一台で表現できたら良いなぁと思いながら。
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暖かな茶色のフレームに静かな情熱を備えた赤い部品達が…
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完成した車両を眺めながら…彼は言った。
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「11月に出来上がる新居の寝室の横幅測ったんですよ、寝床に飾れそうです‼️」
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俺…「まず乗ろう!」
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ヨギーちゃん…「乗るのが勿体無い〜‼️」。
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日本で一番小さな県に移り住んだ二人が、日本で一番小さな自転車屋で…
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きっと一番大きな自転車を作り上げたと思います。
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楽しいお仕事ありがとうございました。
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これからも、映画の話、仕事の話、飲めないと言っていたけど酒の話、キャンプしたりしたいね‼️末長くお付き合いよろしくねヨギーちゃん😊
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📷… @rone.jp
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