見事に散った最終面接から数日が経ち、そのショックも和らいできた。
この日は、例の超絶ホワイトIT企業の2次面接である。
この企業に関することは、3月9日、3月26日の回想日記を読んでみてください。
さて、2次面接は、就活生3人に対して面接官2人という構成で行われることになっていた。
ちなみに、同じ企業を受けていた野球部の田邊はこのステージで脱落したらしいので油断ならない。
会社付近に到着したとき、時間はまだ面接開始45分前であり、とりあえず伊藤博文旧邸宅まで散歩をすることに。
着いた頃には引き返さないと間に合わないような時間になっており、全く楽しむ余裕が無かった。
来た道をダッシュで引き返す。
前回の面接の後遺症で、面接前に汗をかかないと落ち着けない体になってしまった。
さて、会場へと到着。
同じグループになるらしい就活生2名は既に到着していた。
男性の方は落ち着かない様子でスマホをいじっており、女性の方もキョロキョロ辺りを見回していた。
明らかに緊張している2人を見て、私は2人に話しかけることにした。
というかいたよな、面接待機中に超フレンドリーに話しかけてくる奴。
余裕アピールのようで鬱陶しかったのだが、実際これは余裕の現れなんだろうなと思う。
自分もそう思われてんだろうなぁと思ったけど、もう完全に事実なので何も考えないことにした。
こういうところで女性にのみ話しかける人は、私的には性差別者である。
私は両者に語りかけた。
「今日3VS2ですよね、緊張しちゃって不安なんですよ。」
実際私も緊張していた。それに対してまずは男性が応えた。
「とりあえず自己PRで何を言うかは考えてきたんですけど…。まだあんまり覚えてなくて…」
なるほど、彼の緊張は忘れることに対する不安感からくるものだったらしい。
自己PRで話す内容を文字に書き起こしてから、全てを丸暗記するという手法はよく聞くものであるし、私も初期はそうしていた。
しかし、こういうのは極めないとマジで忘れる。
それに、(ああ、こいつ丸暗記してきたな)というのは客観的に見るとすぐに分かる。
これが良いとか悪いとかいう話ではないが、内容が薄っぺらかったり、信憑性が疑われるような内容だと評価されない可能性がある。
私は、起承転結それぞれの要点だけを決めて、それに付随するエピソードはありのままの真実を語ることで暗記という作業を最低限に留めた。
あがり症の私にとってはこの作戦がベストなのである。
とりあえず自己PRでどんな話が聞けるのか楽しみだなぁと思った。
続いて女性が応えた。
「私も自己紹介から不安で…緊張しますよね。」
全員1次面接の1分間スピーチを勝ち抜いてきた人なので、おそらくこれは謙遜である。
でも確かに自己紹介は難しい。
というのは、自己紹介で自己PRをやってしまう人が多いからだ。
まず話が長いと思われるし、「では次に自己PRをお願いします」と言われたときに困る。
「みんな同じなんですね」とか言ってたら部屋に案内された。
面接開始。
まずは自己紹介から。
ここで男性が自己紹介ではなく自己PRを始めてしまった。
自身が副部長を務めるテニスサークルで宴会の幹事を担当した際のエピソードで、「30人分も予約したんですよ」という非常に斬新な切り口でコミュニケーション能力をアピールしていた。
面接官に「で、君は誰なの?」と聞かれてコミュニケーションに失敗している様を見て、心の中で「この人のメンタルは大丈夫だろうか?」とか他人の心配をする余裕ができたのが今回の最大の収穫である。
私に関しては、もはやあの最終面接に比べたら何もプレッシャーに感じることもなく、今までの面接が嘘のような饒舌っぷりで大満足の面接ができた。
また、ホワイト企業らしく、「入社後に仕事以外でしたいことはある?」と聞かれたので、「小説を執筆して1冊の本にするのが夢なのですが、副業は認められていますか?」と返答。
後日、煮卵・岸本に「それは攻めすぎ」と言われる始末。
しかし、なんやかんやでウケは良く、通過の確信を得た状態で面接終了。
帰りの道は3人で仲良く歩いた。
「小説楽しみにしていますね」と女性に言われてしまったので、何が何でも書かねばならない。
後日、2次面接の通過の連絡が飛び込んできた。
次回は、質問会と食事会を挟んでから最終面接という、なんかデジャヴを感じる嫌な流れとなることが判明した。
帰宅後は、煮卵の池田と2人4役人狼が成立するのか検証した気がする。
就活で友人からの信頼が…とか言っておいて本当は人狼をする友人すら集められず奇策に走る。
現実はこんなもんである。
-----2024年4月10日の私より-----
2人4役人狼ですが、何とか面白くしようと頑張ってみましたが役職の配分が特定の組み合わせにならないとそもそも成立しませんね。
副業の許可を面接で確認する行為は基本的には岸本の指摘通りNGです。
まあこの会社ならいけるかなと思い、質問してみました。