監督:スパイク・リー
製作:スパイク・リー/ジェイソン・ブラム/ジョーダン・ピール
原作:ロン・ストールワース
脚本:チャーリー・ワクテル/デヴィッド・ラビノウィッツ/ケヴィン・ウィルモット/スパイク・リー
撮影:チェイズ・アーヴィン
プロダクションデザイン:カート・ビーチ
衣装デザイン:マーシ・ロジャーズ
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン/アダム・ドライヴァー/ローラ・ハリアー/トファー・グレイス/コーリー・ホーキンズ/ライアン・エッゴールド/ヤスペル・ペーコネン/アシュリー・アトキンソン/ポール・ウォルター・ハウザー他
スパイク・リー監督の社会派実録コメディ。1970年代にあった実話を基に、コロラドスプリングス警察署初の黒人刑事となったロン・ストールワースと相棒のユダヤ人刑事が、白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)に対して行った大胆な潜入捜査の行方を描き出す。
評価★★★★☆
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[STORY]
1970年代前半のアメリカ。コロラドスプリングス警察署初の黒人刑事となったロン・ストールワースは、過激な白人至上主義の秘密結社KKKのメンバー募集の新聞広告を見つけ、自ら電話を掛け、支部代表に黒人差別主義者の白人男性と思い込ませることに成功。支部代表と会う機会を得たロンは同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンを自分の替え玉にし、前代未聞の潜入捜査が開始されたのだった。
[IMPRESSION]ネタバレ注意!
2018年5月、第71回カンヌ国際映画祭でプレミア上映された『ブラッククランズマン(原題BlacKkKlansman)です!
最初、タイトルの意味が良く分からず、調べ倒しました(笑)。
KKKとはアメリカ南北戦争以後に発足した白人至上主義を唱えた団体で、そのメンバーはクランズマンと呼ばれ、黒人やユダヤ人を敵視してきたそうです。
一応、組織は1920年代に崩壊したと言われているようですが、その後は各地で小さな組織が活動を続けているそう。
今作品は実在の黒人刑事ロン・ストールワースの原作をもとに、彼がKKKの調査のため白人刑事とコンビを組み、その組織と戦う物語をスパイク・リー監督が手掛け、アカデミー最優秀脚色賞を受賞しましたと。
ではではサクッとネタバレで。
ロン・ストールワースは地元で初めての黒人警官に就任。
ロンの最初の配属は記録保管室。
同僚の白人警官たちから嫌がらせを受け、うんざり。
そしてブリッジス所長に潜入捜査への転属を希望するが、却下される。
しかしある日、ロンはブリッジス所長から呼び出され、黒人解放闘争を訴える政治組織、ブラックパンサー党が過激化しているかどうか調べるよう指示され、元主席クワメの演説集会に潜入することになる。
そこでコロラド・カレッジの黒人学生連合の代表である女性パトリスと出会う。
演説集会の後、再びパトリスと会ったロンは、パトリスとクワメが白人警官から違法職質を受けたことを聞き、自分が警官であることを言えず、複雑な思い。
ある日、署で新聞を読んでいたロンは、新聞でKKK系団体の広告を見つける。
そして白人のふりをして電話をし黒人批判をしたことで、ウォルターという幹部と会う機会を設けることになった。
しかしKKKに会うと自分が黒人であることがバレる。
そこで他の白人を会合に送ることにし、ユダヤ系のフリップ刑事がロンになりすますことになる。
電話ではロンが話し、フリップがウォルターとの会合に出席するという二人で一役という前代未聞の潜入捜査。
こんなのが本当に実在し、上手くいったのが不思議で仕方ない(笑)。
フリップがウォルターとの待ち合わせの場所に行ってみると、 そこにはフェリックスという殺気だった奴が。
彼は最初からフリップを疑いの目で見ており、ウォルターのいるバーまでひとまず案内するも、彼をユダヤ系ではないか思っている。
ある日、フェリックスの自宅での会合に呼ばれたフリップは、フェリックスから地下室に誘われ、銃口を向けられた状態で嘘発見器にかけられそうになる。
間一髪のところでロンがフェリックスの自宅に石を投げ込み、事なきを得たのだった。
そんな中、ロンはKKKの最高幹部であるデーヴィッド・デュークと電話でコンタクトを取り、KKKの会員証とイベントへの参加を頼み込み、ようやく会員証を手に入れ、入会の儀式を執り行ってもらえることになる。
デュークはフリップを気に入り、入会の儀式の際に自分もコロラドスプリングスに会いに行くという。
しかもデュークの警護に黒人警官のロンがつくことになり、当然KKKのメンバーは驚きを隠せない。というか、敵意をむき出しにする。
KKKの儀式が始まり、フリップは正式にメンバーにり、メンバーで「国民の創生」(KKKを英雄化する映画)を見て歓声を上げる。
映画鑑賞が終わり、食事をしていると、コニーが会場を去っていき、フェリックスらメンバー3人も会場を去った。
実は、フェリックスは妻のコニーを使い、黒人学生連合の会長であるパトリスを襲撃する計画を企てていたのだった。
彼らが去るのを目撃したロンは後を追う。
コニーはパトリスの自宅へ行き、ポストに爆弾を仕掛けようとしたが、ポストに爆弾が入らないことでパニック。
そして彼女の車の下に爆弾を置き、その場を立ち去ろうとした。
黒人集会が終わったパトリスが友人と自宅に戻ってくる。
ようやく追いついたロンがコニーに詰め寄るが、パトロール中の警察官が私服のロンを警官と知らずに拘束。
そこにフェリックスら3人がやってきて、パトリスの車に横付け。
そしてリモコンで爆弾を遠隔操作・・・、
まさかすぐそこで爆破するとは・・・(笑)。
フェリックスら3人は爆死。
何とかKKKの集会を抜けだしたフリップが到着し、ロンが警官であることを証明し解放されパトリスも無事、コニーは逮捕されたのだった。
これでKKKへの潜入捜査は終了。
ロンとパトリスが自宅で話をしているとドアをノックする音。
扉の向こうを見るとそこにはKKKの儀式が・・・。
エンドロール、
2017年8月11,12日のバージニア州シャーロッツビルで起きた、白人至上主義を掲げる人たちとそれに抗議する人々の衝突の実際の映像が流れて終わり。
ずいぶんと内容をはしょりましたが、入会の儀式の際、フリップが刑事であることがばれてしまったり、最後のKKKの儀式でクローズアップされた髭の男性はフリップではないのか?という疑問が残ったりと、ハラハラ感、ドキドキ感と、もやもや感が入り混じるとても複雑な映画でした。
過去に良い映画だなぁ~と思っていても、もう一度見たいと思わない映画が何作かありました。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」とか「ブルー・バレンタイン」とか。
その手の映画に少し近いものがあります。