こんにちは、カフェウリエルの店長ですあしあと

 

先日、初のTNRをさせていただいたのでそのご報告です。

 

7月末ごろ…

突然店の周りでひとりぼっちの子猫さんを見かけるようになり、とても気になっていました。

身体のサイズ的には生後6ヶ月なってないくらいかな?

 

 

お店付近は、以前にボランティアさんが全頭TNRされさくら耳っこしかいませんでした。

 

まず先ほどから何度か出てきている「TNR」についてのお話です。

 

ガーベラT…Trap お外の猫さんの捕獲

 

ガーベラN…Neuter 避妊、去勢手術

 

ガーベラR…Return リターン、リリース(もともといた場所に返す)

 

の頭文字をとってTNRと呼びます。

 

避妊、去勢された子はどの子がされたかわかるようにお耳の先端を少しカットします。

この子たちを「さくら耳猫」と呼びます。

 

 

猫さんは生後4ヶ月から出産でき、一度に4~7匹ほど産みます。

年に2回の出産。その生まれた子たちがまた4~7匹子供を産み…となると

あっという間に猫まみれになってしまいます。

 

お外で生まれてくる子たちは、恵まれた環境にいる子たちではないです。

 

屋根のあるところを探し、ごはんもいつありつけるか分からず、

交通量も多いところだといつ事故にあうかもわかりません。

子猫さんは天敵だらけの世界です。

 

そんな危険なお外の世界に産まれてくる子たちをひとりでも多く減らそう!と言うことで、このTNR活動が今多くの場所で地域のボランティアさんにより行われています。

 

保護猫活動には皆さん役割があり、

 

猫「TNRができるひと」

猫「お外の猫さんのお世話をする人」

猫「捕獲した子の保護(ケア)ができるひと」

猫「運搬ができるひと」(保健所から病院、保護場所から病院など)

猫「預かりができるひと」

 

と、みなさん分担されていることが多いです。

 

私はここでいう「預かりができる人」となり、

連携しているボランティアさんが保護してケアされた子を預かって、里親さんとのご縁が繋げる場所を作ることをお手伝いさせていただいています。

そして、時々うりえる学級としてミルクボランティア(乳飲み子にミルクをあげる人)や保護をしてケアをしていることもあります。

 

なので、私はこのTNRをお手伝いすることは初めてで知識が十分ではありません。そこでお世話になっているボランティアさんにも手伝ってもらい何とか今回実行できました!

 

いつもごはんをもらっている場所を確認し、そこに捕獲器をしかけ

なんと1回で捕獲を成功することができました!

 

そこから病院に運搬してもらい、翌日に手術をしました。

 

そして…

ここからが問題です。

この子をリリース(元いた場所に返す)していいのか…

 

お外はやはりお家の中とまったく違い危険はたくさんあります。

クーラーもないし、ふかふかのおふとんもありません。

 

ただ、お外の子は自由を知ってしまっています。

人を天敵だと思っている子も多いです。

なので、本気シャーシャー、本気ガブリっ、本気パンチをして自分を守ろうとします。

「違うんだよ~!助けたいんだよ~!」

とお話ができたらいいですが、そうはいかないもの。

そんな子が慣れるまでには何年も何年もゲージから根気強くお世話する必要があります。

別では、何年もお外でくらしている子を無理にお家にいれてストレスで亡くなったお話も聞いたことがあります。

 

それほど一度お外の世界を知り尽くした子を、お家猫さんにするのは難しいです。

 

かと思えば、最初から人に警戒心なくスリスリしてくれるような子もいます。

そんな子はリリースはせずに、保護されケアされたら里親さんを探します。

 

今回の子はどうだろう…とボランティアさんと手術後の様子をみていましたが…

 

 

 

「ふぎゃー」「シャー」「ほぎゃ~」

捕獲器に戻すとタックルを何度もして、お鼻は傷だらけ。

小さく縮こまるわけでもなく、捕獲器がガシャガシャと音をたてるほど。

 

さらにいまは子猫さんたちがお店にもたくさんいて隔離をしてケアできる場所がなく…

ボランティアさんも同じく今の時期は手いっぱい状態です。

 

苦渋の決断ですが、リリースすることを決定しました。

 

そして。

 

これで終わりではありません。

ここからこの子の地域猫の生活がはじまるのです。

 

猫が好きな人、嫌いな人、興味がないけど近寄っては欲しくない人。

いろんな人が住んでいて、その方々が理解をしてくださってこの子たちとの共生が始まります。

 

ある近隣の方には、

「里親をみつけてやって。猫が増えたら苦情もくるし。子猫だから簡単でしょ。」

とリリースしないでくれといわれました。

 

なのでそういった人たちに猫を保護する難しさ、そして保護できなかった地域猫さんとの共生を理解してもらうべく私たちは努力をしなければいけないのだなと思います。

 

今は乳飲み子や子猫さんもお世話しているので、沢山の猫さんと触れ合うTNRを勢力的にお手伝いすることは難しいです。

なのでカフェウリエルグッズを作って販売し、TNRの費用にあててもらうことが私たちにできるお手伝いかなと思います。

 

できることは小さくても、それが集まれば大きな力になって、小さなこの子たちを守ることができます。

そのことを沢山の人に知ってもらえますように。

 

今回のTNR費用は店内に設置していた募金箱からご協力させていただきました。

 

 


 

本当にありがとうございました!


皆さんのご協力があって今回のTNRが実行できました猫

過酷な環境で生まれる子が減りました。


本当にありがとうございます