図書館で働くヨネザワが出会った面白い本を紹介している「読書のススメ」。

 

 

今回はAIが勧めてくれた本を読んでみたら

なかなかドンピシャだったのでご紹介。

 

「6カ国転校生」

 


そのタイトルの通り

6カ国で子ども時代を過ごした

コピーライターで作家でもある

ナージャ・キリーロバさんの著書。

ロシア人で、現在は日本の広告会社で働いているそうだ。

 

ロシア、日本、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ

の6カ国の学校に通ったナージャさん。

 

その国では「ふつう」だったことが

他の国では「ふつう」ではなかったり

 

「世界の見え方が変わる本」と

見返しにも書かれている。

 

個人の「能力」に応じて学びを変える欧米と

能力ではなく「年齢」で学びを区切る日本。

 

どちらが正解というものはない。

 

成長に合わせた学びか

同じ年齢ベースで平等に学びのチャンスを与えるかの考え方の違いがあるだけ。

 

給食もさまざま。

肉を食べないと大きくなれないと言われて育つロシアとは対照的に

アメリカでは肉を食べている子は少なかったこと。

イギリスでは給食も、お金を払ったのはあなた(の親)だから

どう扱うかはあなたの自由。嫌いなものを残しても、無理に食べさせられることはない。

 

宗教、体に合う合わない、主義、

人によって色々な理由があるから

選択肢も色々ある。

(日本の給食にはあまりないけど)

 

数字の書き方一つとっても、

答えは合っているのに数字の書き方が間違っていると✖️にされてしまう謎の日本で、

ナージャさんは対先生用の書き方と、自分の書き方を使い分けるスキルを身につける。

なぜって、自分の書き方は自分の個性だから。

欧米ではみんな自分らしさをどんどんフォントに反映させていたのだそう。

 

体育でも、整列する日本とロシア

整列しない欧米

 

勝負を教えるための体育か

スポーツの楽しさを教える体育かという考えの違いだけ。

 

 

あげればキリがないほど、どのページにも

うんうん、とうなづいてしまう話ばかりだった。

 

たくさん転校して、言語が変わり文化が変わり

想像しただけで

どれほどの苦労と努力があったのだろうと察するけれど

 

どんな場所にも必ずいいところがあると

ナージャさんはとってもポジティブに思考を向けていく。

 

 

何のために学ぶのか?

 

目的も人それぞれで違うから

学びだって自分に合ったものを選べばいい。

 

正解なんて、ない。

違いがあるだけ。

 

あなたの正解は

あなたにしかわからないし

誰かに強制されるものでもない。

試行錯誤しながら

自分にしっくりくるものを

見つけていけばいい。

 

不登校は、そんな自分にしっくりくるものを見つける旅だと思う。

違和感を感じられたこと

それから始まるのだと思う。

 

だから、不登校でも大丈夫。

というか、不登校っていうより

ただ自分に合ったものを探しているだけ。

 

誰かのために生きているわけじゃないから

自分のために

自分が幸せであるために

心が元気になる場所を見つけたらいい。

 

自分が幸せじゃなければ

他の誰かを幸せになんてできないから。

 

「6カ国転校生」

さらっと読めて、おすすめです。

 

AIに本を探してもらいたい人は、

横浜市の図書館HPから検索できます。

 

 

 

 

読書は人生を豊かにする。

幸せな本との出会いがありますように。

 

 

過去の読書のススメはこちらからご覧になれます。