取り残された子たち | 保護猫&ドッグラン 『 さばいでぃ』

保護猫&ドッグラン 『 さばいでぃ』

犬猫の殺処分0を目指し、人と行き場のない動物たちの新たな出逢いのきっかけを作りたい。

【ご注意願います】
この投稿の後編には苦しみながら無念の死を遂げた猫たちの現実の姿が映ってます。
彼らの姿を見て、冥府を祈って頂けたらと思います。


ボランティアのコンです。

こぼりの元にまた新たな相談がありました。
飼い主が亡くなったお宅に取り残された、20匹の猫達の相談です。




今年2月、砂川の山の中に暮らす高齢のご夫婦が同じ日に亡くなりました。
お二人は毎日家の前に出て、山に登る作業車を見送り会釈をするのが日課だったそうです。
しかし、ある日からご夫婦が家の前に立たれなくなりました。
次の日も、また次の日も。

毎日顔を合わす作業車の運転手さんたちは不審に思い、車を停めてお家に向かいました。
そこで、お二人とも亡くなっているのが発見されたそうです。
ご夫婦が表に立たなくなってちょうど3日目の事でした。

ご夫婦が亡くなってから、行政機関は家に20匹の猫たちが居る事を把握しておりましたが、残念ながらさばいでぃに非公式なルートから相談が来たのは3月下旬、ご夫婦が亡くなってから1ヶ月以上も経ってからでした。

当時は同じ日にご夫婦が亡くなった事から、事件性があるかもしれないと警察の規制線が張られ、立ち入りが出来なかったそうですが、2月の極寒の家の中で、生き物たちが飢えて死にそうになっているのに、どうしてそのまま放置出来たのか、携わった関係機関がいくつもあったのに、対応は全て間違っていたと残念でなりません。

ただ、あまりに事態が動かない事に猫たちを心配した行政機関の職員さんがさばいでぃに情報を提供してくれました。

すでに1ヶ月も経っている事から、こぼりは車にあるだけのご飯を積んで現地に向かいました。
まだ雪深く、誰も除雪しない無人の家は玄関までも辿りつけなかったそうです。

ただ、猫が家の中で覗いており、扉が開いている事から外には出て来れる事が分かり、1番近い場所にたくさんのご飯を置いて来たそうです。

それからすぐ、こぼりはボランティアみんなに状況を説明し、まだ家の中で生きている猫たちを救うべく、毎日のご飯やりのための訪問当番が組まれました。

まだ雪の残る4月、野生動物が行き交う山奥のお宅へボランティア歴の長いももちゃんが先陣を切って確認しに行ってくれました。







亡くなった方はご遺体の引き取り手もなく、私達が行き始めて1ヶ月近く経ってもしばらく警察に安置されていた為、ご親族の許可を得て家の中に入る事が出来ず、警察も市役所も空知総合振興局も権限が無いため、どうにか室内に入る方法は無いかと関係各所に当たりましたがすぐには事は動かす、私達は玄関の前で中から出て来るコたちにご飯をあげる事しか出来ませんでした。
そしてその数は、毎回わずか6匹でした。










そのうちの2匹は妊娠していることが、毎日交代でご飯を届けるうちに判明しました。
しかしみんな警戒心が強く、近よっても逃げる為、地道なご飯あげで信頼関係を築きます。













毎日毎日ご飯をあげに行くうちに、それぞれの個体を把握し、名前を付けました。



ボスで顔の大きな『しんのすけ🐱』
いつも離れた場所から見ている『ヒカリ🐱』
必ず姿を見せてくれる子猫『キララ🐱』
1番小柄な子猫の『ピリカ🐱』
妊娠中の『りんこ🐱』と『アサヒ🐱』です。

お米農家さんの多い地域にちなんだ、名前で、名付け親は、特攻隊長のももちゃんです。

こぼりが一ヵ月悩みに悩み、さばいでぃはパンク状態で新たに迎える事が出来ない為、いまは『ヒカリ🐱』が逃げていて一緒に保護できず取り残される事もあり、別の場所への保護は保留としました。

しかし妊娠猫たちの出産に猶予はありません。
ご飯をあげ始めて1ヶ月以上がたち、猫たちも私達が行くと待ちに待っていたかのように飛び出して寄ってくるようになっていたのもあり、また、その頃から砂川市役所が主導で色んな事が動き始めたので、せめて家の中でご飯とお水が飲め、少しでも安心して過ごせるようにと、こぼりが市役所のご担当者様の許可をもらい、荒れたお家の片付け作戦が決行されました。🙋‍♀️🙋‍♂️
マミさん(こぼり)、みほさん、けいちゃん、りえさん、さとるくん、札幌からやすこさんと、妹さんの旦那さんN様も手伝いに来てくれました。






玄関から奥の廊下までの物をバケツリレー方式で搬出し、重たい物も男手であっと言う間。感謝です。




私たちはお家の中に入り、残酷な現実を目の当たりにしました。
たくさんの骨になった猫たち、獣にやられたのか、空腹で共喰いしたのか、引きちぎられた手足、その先にはまだフワフワの毛とかわいい肉球が残っていました。









飼い猫としてご飯をもらっていた猫たちが、2月の極寒の中、火の気の消えた家の中で空腹に耐えながらただじっと耐えるしか無かったのです。


飼い主のご夫婦が亡くなって3日目で発見され、猫たちの存在に気付いた人けがたくさん居たのに、だれも、手を差し伸べ無かった😢
発見時はまだ生きていた20匹の命。
全て助けられる命でした。













こういうケースでは、まず第1に優先されるのは生きてる命の保護です。
行政が対応出来ないなら、私たちのような民間ボランティアにすぐに情報を提供して欲しい。
非公式ルートからの情報提供が無ければ、生き残っていた6匹の命の灯火も消えていたでしょう。

後日、私たちが遺体の対応に入った時、部屋の片隅の段ボールに赤ちゃんが生まれていました。


同じ部屋の中で、過酷な環境の中、生きる事が出来なかった命と新たに生まれた命、何ともやりきれない気持ちです。

そんな気持ちを押し殺し、糞などがこびりついた床を、交代でスコップで削り、ほうきで掃き、アリや毛虫や、ダニにも負けず、汗だくになり無事に作戦を終了する事ができました。

マミさんから頂いた、氷でキンキンに冷やした飲み物の差入れが心と体に沁みました。



広くなった玄関に、ボランティアのももちゃんとかなちゃんが、妊婦の為の子育てダンボールハウスを作成、設置してくれました✨
入り口に子猫が転げ落ちない高さを設けています✨
あの環境で赤ちゃんが生き延びられる可能性は極めて低いですが、
無事を祈ることしか出来ませんでした。

【皆さまに、お願いです。】
こちらの猫達には500g入りのカリカリを2袋と、大きな缶詰2缶を、毎日届けております。
これから赤ちゃんが育てば子猫のフードも必要となってまいります。
私共のような小さな保護ハウスでは、満足にご飯を与えることが経済的にとても苦しいのです。
ハウスの100匹の猫たちのご飯も底を付き、今月末に支払う医療費ももう口座には残っておらず、来月以降支払う医療費もありません。
こぼりは仕事を2つ掛け持ちしてほとんど寝る時間もなく、資金集めに奔走しておりますが、私たちも初めての事態に頭を抱えております。
さばいでぃだけの力ではとても足りません。
皆さまからのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

【医療費のご支援はこちらへお願い致します】
北海道銀行 滝川支店
普通 0975468
サバイディ コボリマミ

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