By amanda28192
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先日、たまたま前を通ったセブン-イレブンを見ると、ホットコーヒー の発売を告知するポスターが、大きく天井からぶら下がっていました。確か、ファミリーマートでもホットコーヒーの販売が始まり、100円セールをしていたと思います。コンビニ業界は、今ホットコーヒーがとてもホットな商品なのです。
では、コンビニがホットコーヒを販売する目的は何なのか?私は、
客単価を増加させるため
だ と踏んでいます。もちろん、粗利の大きなホットコーヒーなので、利益にも貢献するかと思います。では、コンビニのホットコーヒーが競合する商品は何なの か?一見、マクドナルドやスターバックスのコーヒーのように見えますが、そうではないと私は思えます。というのも、飲む方が異なるからです。
【マクドナルド・スタバとコンビニとで異なるコーヒーの飲み方】
[マクドナルド・スタバ]店内で飲むことが多い
[コンビニ]持ち帰って飲むことが多い
もちろん、マクドナルドやスタバでも持ち帰りする人はいるかと思います。でも、それ以上に店内で飲む人が多いのではないでしょうか。一方、イートインスペースのある店舗で無い限り、コンビニ店内でコーヒーを飲む人はいません。持ち帰りが大多数なのです。
となると、持ち帰って飲むのは、自宅かオフィスになるかと思います。コンビニのコーヒーが無い時に、自宅・オフィスで飲んでいたのはインスタントコーヒーやレギュラーコーヒー。ネスプレッソなどの専用機器を使うコーヒーを飲んでいた人もいるでしょう。
さ らに、缶コーヒーを飲んでいた人が、コンビニのホットコーヒーにスイッチすることも考えられます。ただこの場合、缶コーヒーはコンビニでも取り扱っている ので、カニバリ(需要の共喰い)になります。しかし、缶コーヒーよりもホットコーヒーの方が粗利益率が高いことを考えると、ホットコーヒーを売る方が、コ ンビニにとってプラスになるでしょう。また、缶コーヒーを嫌いな人で、これまで仕方なくペットボトル飲料を飲んでいた人が、ホットコーヒーを飲むようにな るかもしれません。
このように、コンビニのホットコーヒーが競合する商品をまとめると、次のようになります。
【コンビニのホットコーヒーが競合する商品】、
[1] インスタントコーヒー・レギュラーコーヒーなど自分で作るコーヒー
[2] 缶コーヒー
[3] その他清涼飲料水
よっ て、マクドナルドのようなファストフード、スタバのようなセルフ型コーヒーショップ、昔ながらの喫茶店は、コンビニのホットコーヒーの影響は、さほど大き くないかと思います。これらのお店を利用する動機として大きいのは、コーヒーというよりも、食事や休憩だからです。一方で、上記競合商品を製造・販売す る、飲料メーカー(コカ・コーラやサントリーなど)・コーヒーメーカー(ネスレやキーコーヒーなど)は、大きな影響を受けるものと予測しています。
☆ 今日のまとめ☆
コンビニのホットコーヒーが競合するのは、インスタントコーヒーやレギュラーコーヒーなどの自宅で作るコーヒー、缶コーヒー、その他清涼飲料水なのではないか。
ファストフードやコーヒーショップはさほど大きな影響を受けないだろう。
一方、飲料メーカー・コーヒーメーカーは、意外に影響が大きいのではないか。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
レギュラーコーヒー好きの私としては、コンビニのホットコーヒーはとても有り難いです。
これまでコーヒーを飲みたくても、缶コーヒーしか選択肢がなくて、困っていました。
コーヒーが飲みたくてコンビニに行く人が増えると、自販機の売上にも影響が起こりますね。
☆経営コンサルタント 石原明さんの言葉☆
「企業が何かをするときは必ずコストがかかっていますから、コストをかけてでも何かをするということは、裏側に利益を想定しているということです。この場合はずばり、集客ですよね。」
(『気絶するほど儲かる絶対法則 売れるしかけと勝てるしくみの作り方』 より)
※ポッドキャストでいつもお世話になっています。この番組は本当に勉強になります。
※創業者・経営者・コンサルタントの心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。