ヤマダ電機の実店舗

By mrevanader


先週末の日経のヤマダ電機の広告には、驚きました。ヤマダ電機は、毎週末、確か日経プラスワンに紙面広告を掲載しているのですが、今回はいつもの通販用商品掲載だけではありません。イベントの告知も行なっていました。

 

私 が驚いたのは、このイベント内容。特設会場でのセールに付随するイベントなので、無料で行われるのですが、その出演者が名の知れた芸能人ばかりなのです。 無料で有名芸能人が見れるなんて、ほとんどありません。これやったら、コンサートや劇場・ディナーショーが売れなくなりますから。

 

無料イベントに出る芸能人と言えば、最近見なくなった芸人やタレント主体と思われますが、ヤマダは違います。記憶にあるだけ名を上げると、

 

八代亜紀

細川たかし

次長課長

ロザン

 

な どなど。吉本興業所属の芸人が多いという印象がありますが、それでも無名芸人ばかりでなく、今でもそれなりにテレビで活躍されている人が多かったように思 えます。ちなみに、なぜ吉本興業所属がわかったのかというと、吉本興業所属の芸人・タレント画像にはyoshimotokogyoのクレジットが入ってい たから。吉本興業は肖像権の管理も、きっちりしているようです。

 

気になるセール内容ですが、メインの家電商品から太陽光発電システム・住宅までヤマダ電機が販売するすべての商品を取り扱っている様子。場所は忘れましたが、それなりに有名な大会場だったように思えます。週末2日間限りのオールヤマダセールなのです。

 

では、大セール会場で無料イベントを行うのでしょうか。しかも、ギャラの高い有名芸能人を使ったイベントです。その理由は簡単。そう、

 

集客するため

 

です。

 

でも、セールで値下げすれば、そのようなコストの掛かるイベントは不要なはず。それでも行ったということは、

 

価格だけでは集客が難しいから

 

かもしれません。

 

さらに考えられるのは、

 

有名芸能人の無料イベントを行うことで、ヤマダがリーチできなかった消費者層を開拓したいから

 

と いう理由です。値下げすれば、ヤマダユーザーの来場は期待できますが、そもそもヤマダに興味がないもしくは、ヤマダ嫌いの消費者の来場は、見込めません。 ならば、価格ではなく、芸能人の無料イベントという付加価値を付けることで、そのような層を開拓すればいい。そう、ヤマダは考えたのかもしれません。八代 亜紀・細川たかしというキャスティングから、団塊の世代以上のシニア層をターゲットにしているように感じました。

 

実際にイベント・セールに参加していないので、どのような売場設計だったのかはわかりません。ただ、会場の中で、アンケートを実施したのは間違いないかと思います。家族構成や興味などを聞き出すことにより、

 

セール後の販売につなげることができるから

 

で す。もちろん、セール後の販売につなげるには、来場者の氏名・連絡先が必要になります。この個人情報を引き出すために、セール会場でポイントカードの即時 発行・ポイント付与を行なっているのでは、と予測しています。アンケートを提出してくれた人には、粗品またはポイント付与というプレゼントも実施している のでしょう。

 

では、そもそもなぜ会場を借りきってまで、大セールを行うのでしょうか。その理由は、

 

[1] 店舗の集客力が落ちているから

[2] イベントなどお祭り感覚にならないと、財布の紐が緩まないから。

 

ではないか、と読んでいます。

 

1 について。ネット通販で気軽に買えることにより、わざわざ店舗に足を運ぶ人が少なくなっているのではないでしょうか。交通費・時間を掛けるなら、ネット通 販で十分と考えても不思議ではありません。わざわざ行かなければならない郊外店舗の集客力が、相当落ちている可能性があります。一方、通勤途中に寄れる都 心店舗は、比較的客数が良いのかもしれません。このような集客状況だからこそ、都心部(特に小型店)への出店を加速しているのだと思います。(確か、都心 部・小型店重視の方針だったような。間違っていたら、指摘してくださいね。)

 

2については、価格で比較されることの多い家電量販店独特の事情でしょう。冷静に品定めされるよりも、興奮して選んでもらえれば、より価格の高い商品が売れるかもしれません。スーパーよりも単価の高いカルディで、ラテン系の音楽が流れているのも、同じ理由かもしれません。

 

このように考えると、ヤマダの無料イベント付き大セールは、これまでリーチできなかった層を開拓し、価格競争を避ける販売手法なのかもしれません。

 

☆ 今日のまとめ☆

ヤマダが有名芸能人の無料イベントを行うのは、価格だけでは集客できないから、さらに価格だけではリーチできない層(特にシニア層)を開拓したいからではないか。

さらに、会場を借りてまで特別セールを行うのは、既存店舗(特に郊外)の集客力が落ちたから、お祭り感覚でないと財布の紐が緩まないからではないか。

 

アメリカビジネスの最新事情メルマガはこちら

ワインを知れば、おもしろい

マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています

WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません

日々気づいた雑感はTwitterで発信中

すいません、Facebookはほぼ引退しました

年5%で資産運用する方法はこちら

 

☆ 今日のこぼれ話☆

日経新聞の紙面広告は、結構面白いです。

紙面広告で株価に異変が起こったりするのかなぁ。

 

☆サムシンググッド創業者 坂本桂一さんの言葉☆

「戦 略の立て方について。まず、目標を設定し、次に自分の持っているリソースやあたえられている諸条件をすべて書き出す。そのうえで、こうすれば目標を達成で きるという仮説を考えられるだけ挙げ、比較検討しながらそこから最善とおもわれるものを一つ選ぶのだ。通常、この作業に私は十時間以上費やす。逆に、それ くらいやらなければありとあらゆる可能性を考え、すべてを詳細に検討するなどということはできない。考えられるすべての仮説から「これしかない」という一 つを選ぶことができたらそれを戦略とし、あとはその戦略を忠実に実行するだけだ。ただし、その戦略とて考えついたうちでいちばん成功の可能性が高そうだと いうだけで、絶対的な正解ではないのだから、実務に入った後、さらに現在の戦略をしのぐ仮説が見つかったなら、入れ替えることを躊躇してはいけない。」

『頭の良い人が儲からない理由』 より)

※心にぐさっと刺さる言葉・文章が満載で、精神的に疲れた時に読みたくなる良書です。

※創業者・経営者・商売人の心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。