塾の看板

By pictureTYO

 

10月16日の日経新聞に、塾業界に関する興味深い記事が掲載されていました。塾業界に興味を抱き始めたのは、その利益率があまりにも高いからです。ちなみに、塾業界で上場している企業の営業利益率・純利益率は以下の通り。

 

【塾業界上場企業の営業利益率・純利益率(営業利益率、純利益率の順)】

◯明光ネットワークジャパン(12.8)→24.5%、13.6% 

◯栄光ホールディングス(13.3予定)→9.8%、3.3%

◯市進ホールディングス(11.2)→2.1%、0.8%

◯リソー教育(12.2)→14.0%、6.4%

◯早稲田アカデミー(12.3)→8.7%、2.2%

※市進ホールディングスの12.2は営業赤字。

※四季報・IRサイト調べ

 

こうやって調べてみると、明光ネットワークジャパンとリソー教育の利益率の高さが際立っており、その他企業はさほど高くないように見えます。しかし、その他業界(特に小売)と比べると、その高さは一目瞭然です。

 

この塾業界に、リクルートホールディングス子会社が参入するのが、今回の記事です。(日経電子版はこちら

 

リ クルートホールディングス子会社のリクルートマーケティングパートナーズ(東京・千代田)は15日、予備校の著名講師の授業を受験生がネット経由で受けら れるオンライン予備校事業に参入したと発表した。一度購入したコンテンツはスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やパソコンで好きな時に何度でも視聴 できる。60分の講義を10回分で5000円と低料金に抑えた。(2012年10月16日日経新聞朝刊より)

 

リクルートが教育分野に関わるのは、これが初めてではありません。すでに、「受験サプリ」という情報サイト を運営しています。このサイトのユーザーは、大学受験生。過去問の無料提供や大学検索というサービスを提供しています。よって、塾業界への参入には、大学受験生という顧客をすでに持っているという強みを活かしたことになります。

 

【リクルートが塾業界に参入できた理由】

大学受験生という顧客を既に持っていたから

 

面 白いのは、リクルートが塾業界(大学受験生が顧客なので予備校と言った方がいいかもしれません)にスキマを見つけた点です。そのスキマとは、地方の受験生 という顧客です。地方の受験生は、大手予備校・塾が近くにないために、人気講師の授業を受けることはできません。この不満を解消するのが、オンライン予備 校です。地方の受験生は、大手予備校・塾がリーチ出来なかった層。よって、顧客獲得が難しいわけではありません。

 

【リクルートがターゲットにした層】

地方の大学受験生=スキマ→競争が激しくない

 

た だ、地方は大都市よりも経済活動が活発ではないため、地方の大学受験生の親に大きな経済力を期待することができません。(あくまで一般論です。地方の方、 スイマセン。)そこで、リクルートは、10回の講座を5000円という低価格で販売することにしました。これができるのも、オンラインコンテンツという複 製可能な商品だからです。

 

【リクルートがオンライン予備校を低価格で販売する理由】

◯地方の大学受験生は、大都市の受験生よりも大きな経済力が期待できないから。

◯複製可能なオンラインコンテンツだから。

 

さ らに、コンテンツの基となる予備校講師にも、オンライン予備校はプラスになります。それは、収益を多様化できるからです。予備校講師の主な収益源は、ライ ブ講義のギャラと書籍(参考書など)販売です。書籍販売は、一度作れば大きな収入に化ける可能性がありますが、ライブ講義はそれが期待できません。講義を するには、教壇に立たなければならないからです。どんな有能な講師でも、1日24時間を超えた講義を行うことは不可能です。また、教室の収容人員に限りが あるので、1回の講義で稼げる売上にも限りがあります。一方、オンライン予備校では、1度収録すれば何度でも再生可能です。さらに、書籍のようなモノでな いため、複製コストもほとんどかかりません。うまい講義ができる講師は、受講生が増えれば増えるほど、ほぼ無限大に収益を拡大することができます。(大学 受験生という限度がありますが)講義のうまい講師ほど稼げる仕組みなので、有名講師にはとてもありがたい仕組みになります。その結果、有名講師との契約が しやすくなり、仕入れ確保にかかるコストを下げることができます。

 

【リクルートがオンライン予備校のコンテンツを集積しやすい理由】

うまい講義ができる講師ほど稼げるので、有名講師を集めやすいから

 

このように考えると、リクルートは、本当にうまい仕組みを考えたと思います。

 

◯集客

◯既存企業との差別化

◯仕入先の確保

 

という新規参入に伴うハードルを、いとも簡単にクリアしています。もちろん、これで成功が保証されたわけではないですが、起業・創業の戦略作りにはとても参考になる事例です。

 

☆What to EAT Yesterday☆

先日ラジオを聞いていると、驚愕の事実を知りました。

それは、十三のたこ焼きは6個100円ということ。

それだけたこ焼きの原価は低いということになりますね。

で、こちらのサイト で調べてみると、なんと10個100円のお店もあるようです。

すごいわ、この安さ。

ちなみに、私にとってたこ焼きは自宅で作るものになりました。

 

6個100円のたこ焼き屋さん

10個100円のたこ焼き屋さん

 

 

アメリカのビジネス最新事情メルマガ
今飲んでいるワインのこと知っていますか?

WSJメルマガからスピンアウトした英単語サイトです。
Twitterやっています

FaceBookはほぼ引退しました

Tumblrで年率5%運用するための情報を発信しています。

公式サイトでは、別の記事を投稿しています。

 

☆今日のこぼれ話☆

阪急うめだ本店の改装初日の売上は18億円だったようです。

一方、JR大阪三越伊勢丹は依然苦戦しているようです。

頑張って欲しいですけど、正直行く理由が見つかりません。

 

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→☓

◎毎日情報を発信する→○

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓

◎部屋や家の掃除をする→☓

◎営業日誌を付ける→☓