卸から商社へ | カフェレオグループの社長ブログ

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キャラクターグッズの流通「カフェレオ」、グッズメーカー「アルジャーノンプロダクト」、ホビーメーカー「日本卓上開発」などいくつかの会社を展開しています。

当社グループは6月が決算となりますので、昨年12月末に半期が終了しました。

 

年に2回グループ全体の大きな会議を開催しており、7月は一年の計画と方針を発表する「キックオフミーティング」を、1月は半期の状況の確認と一年のロードマップの軌道修正などを確認する「ハーフタイムミーティング」を開催しています。

 

本年の1月半ばにも「ハーフタイムミーティング」を開催しました。

その振り返りも兼ねて今日のブログはしれっと大事なことを書きたいと思います。

 

 

 

当社グループ全体ではおかげさまで順調な実績で、グループ内の企業の詳細はでこぼこした状況ではあるのですがトータルでは過去最高の状況で推移しています。

しかしコロナ禍の前と現在では取引先や取り扱う商品の状況も大きく変化しており、やはりいずれ新型コロナウイルスの感染が収束したとしても到底以前に戻る状況にはならないと思われます。

 

 

 

 

その「ハーフタイムミーティング」において定例の実績などの確認以外に新型コロナウイルスの感染拡大以後から現在において、当社内にて行なったさまざまな改善・改革やそこに投資した費用など全てのセクションからアンケートをとり最終的に経理側にて集計した内容を社内で発表しました。

 

コロナ禍以前から少しづつ進めていた案件もあるのですが、やはり2020年の最初に緊急事態宣言が発令された時期をきっかけに多くの対応を進めました。ここでその資料をお見せしたいぐらいなのですが社外秘の情報の多くが含まれておりそのままの発表はできません。

 

しかし一番最初に進めた「密を避ける活動」に伴う、テレワーク・フレックス・時差出勤などの環境整備に伴い、出勤・給与管理から情報共有におけるクラウドサービスの整備などソフトの導入を一気に行いました。

 

ソフト導入と並行してフリーアドレスの環境を作るためオフィスの分散化とデザイン変更や全社員へのノートPCの貸し出しなどハードの導入も行いました。

 

またもともと開発していた基幹システムも導入後に新型コロナウイルスの感染が起こり、その基幹システム自体がクラウドベースではなかったため、将来を見据えた上でBtoBtoBのオンラインでの受発注システムをゼロベースで発想を切り替えて、一旦完成したシステムを廃棄してあらためて新しい基幹システムの開発に取り組んでいます。

ここまででも億に近い投資をしており、コロナ禍に伴う2年近い期間の中で10年ペースでの改革に取り組んだ感があります。

 

これまではミーティング室に印刷された資料を持ち寄って行なっていた会議もカレンダーに紐づけられて保管されたデータを共有し、その場で動画やリンクファイルなどの付随データも閲覧しながら、タスクを更新するような方法が当たり前になりました。

 

もちろんアナログの商品を扱う仕事ですので取引先さまへの資料やサンプルなど全てがデジタルに移行することは難しいですが、今までの仕事の進め方を考えれば別の会社になってしまったぐらいの変化です。

 

そういう変化に基づいて今まで投資してきた改善策以外にもSFAやKPIなど組織の構成や社員の評価に向けた開発にも着手しています。

 

 

 

 

カフェレオは営業主体の会社ですので採用に関しても今までは営業もしくは営業に関わるバックオフィスのメンバーを主体に行なってきました。アルジャーノンプロダクトはメーカーですので企画やクリエイティブのメンバーを中心に行なっていますが、これまでは社員の退職がきっかけとなり「補充」を目的とした採用が主体でしたが、コロナ禍からグループ全体の視点で動画制作やWebサイトの構築などのクリエイティブの採用を積極的に行うようになり、生産部門も補充から経験をよりいかせる人材を主体にした「ジョブ型」の採用に切り替えました。

 

実際に昨年入社した人材も大手や業界及び国籍に関わらず「明確な目的」を持った若手の人材を採用した結果、今まで商品の営業を主体とした既存のメンバーたちにも大きな刺激になっている模様で少なからず意識が変わってきた感があります。

 

クリエイティブもDTPから動画やWEBに意識を変えたため、社内でもAdobeXDのラーニングやデジタルマーケティングに伴うセミナーの参加など自主的な要望が高まり費用に関しても会社として積極的に支援しています。

 

 

これまでの新卒採用に関しても、より多くの学生の方々との接点を持つために「より注目してもらう」アプローチも心がけてきましたが、以降はより学生の方々が自身の目的に対して寄り添えるような体制を作る時期になったと思っています。

 

「総合職」という位置付けに関しても、今までは営業や営業に関わる業種に当てはめていくことが流れであったのですが、今後はより細分化して学生の時に学んだスキルや趣味性を活かした関係性なども考慮した中で本人が10年後に望むキャリア育成を行う必要があると考えています。

 

以前より個人的に漠然として抱えていた「教育」に関しても、入社時に行うマナー研修などはすでに学校で行うべきであり、学生の教育自体もより実践かつ社会人になった以降のコミュニティを活性化させるようなビジョンで取り組んでほしいと思っていました。

 

 

 

 

包括的にさまざまなことが起こった2年間の中で、またもや第六波と呼ばれる「オミクロン株」の感染拡大に伴い、さまざまなことが混乱している状況となりました。

2021年の年末から今年の年始直後にかけては感染が落ち着き市場も少し活性化した中でまた「思考」に対し向き合う時期となりました。

個人的には年が明けてから取引先の多くの経営者の方から声をかけていただき様々な話をして、また現場のスタッフたちと取引先の方々と年始の挨拶をする中で、当社自体も内製の変化から会社自体の変化に向き合う覚悟をする時期になったと考えるようになりました。

 

 

 

 

具体的には当社グループの主体となっている「卸売業」であるカフェレオの機能をそのままにグループ全体として「ポップカルチャーの総合商社」に業態を変えようと思っています。

 

現在の当社の規模感はまだ中小企業の域ですが、それが『伸びしろ』でもあり現状ではさらにいくらでも変化ができる土壌であると考えています。数年この業界に関するセミナーの講師を務めさせていただいているのですがアニメやゲームに関わるポップカルチャーに関する注目はさらに高まっており、当社のようなライセンサー・ライセンシー・小売業に幅広く接点を持つ会社はおそらく珍しく独特なポジションを保っていることは当社におけるメリットです。

 

しかし「問屋(卸売り)」という業種の冠がつくだけで仕事の幅が限られてしまい、今までは既存のメーカーと小売業の接点を「商品の流通」だけでつなぐことを業務としていましたが、採用する社員たちもその業務がミッションとなるため自身の成長も限られてしまう傾向がありました。

 

しかしマーケットも大きく変化するなかでアニメやゲーム、クリエイターの作品など「IP」に近いコンテンツとさまざまなカテゴリーとの事業創出をプロジェクトとて運営していく体制を作っていきたいと考えています。

 

 

 

 

例えばコロナ禍の中で大変苦労をされている業種もありますが、旅行代理店の経験者なども当社のステークホルダーと連携できれば聖地巡礼やツアーの運営、お土産やイベント、宿泊などパッケージ化することができます。

現在、個人的に取り組んでいる当社のプロジェクトとして「ゲーミングPC」のカテゴリーの開拓も主要取引先のメーカーさんと連動して進めていますが、海外への販売や量販店や専門店での売り場づくりなど企画や販売を連動して当社のようなキャラクターグッズのカテゴリー以外での経験を生かせるセグメントは無尽にあります。

 

そういう我々が今まで商品の流通や販売以外に触れることができなかった業種へのアプローチは経験と人脈と熱量が必要で、今まで当社が求めていた人材以外の幅広い受け皿を作るには「商社」という業態に変化することが必要と考えています。

 

商社というカテゴリーは国内にも巨大な大企業から専門商社まで幅広くありますが「ポップカルチャーに特化した商社」という会社はまだ皆無という認識です。

 

 

 

当社も設立から20年をむかえ節目のよい時期と捉え本年7月の新しい期より大きいメッセージを発して取り組んでいきたいと思っています。