今日は「BEAT CHILD 1987」を見てきました。
1987年8月22日~23日に熊本の南阿蘇で開催されたオールナイトの野外イベント。
当時のそうそうたるアーティストが顔を並べたイベント。
自身の記憶だと彼ら(彼女ら)は当時は「ロック」というよりも「ニューミュージック」というジャンルの括りだったような気がします。アイドル全盛の時代でテレビの露出が少ないアーティストたちが一斉に集うイベントは大変希少だったと思います。
1987年といえば今から26年前。自分は16歳(!)。
当時はインターネットやライブDVDはもちろん無く、お目当てのアーティストの情報は数少ない音楽番組や一部の音楽雑誌から得ることしかできなかったと思います。テレビで放映されることがわかっていても親にテレビを占拠されたりバイトが遅くなって間に合わなかったり。多彩な才能にたどり着くことすら容易ではない時代だったような気がします。
そんな時代の一大イベントがなぜか今映画で放映されることを知って多分に漏れずの80年世代の自分は「期間限定」・「映画館のみの放映」というフレーズに月末の最終日かつ社内はハロウィンイベントという一日ながら自身のスケジュールの都合で今日を逃すと見逃してしまうのではないかという学生時代に何度となく味わった危機感に煽られ映画館に足を運ぶこととなりました。
世代が違ってもその誰かの歌のフレーズぐらいは耳に残っているのではないかという有名なアーティストが揃ったライブイベントですが、やはりポイントは「雨」。
「雨」というよりは災害に近い「豪雨」の中のイベント。
今でなら確実に公演中止になる状況ですが、それをやりきってしまうのが「時代」なのでしょうか。
著名や人気アーティストが揃うイベントはたくさんあると思いますが、やはりこのライブの凄味は「豪雨」の中での「アーティスト」「オーディエンス」「スタッフ」の本気度合。映像に映る観客のファッションや駐車場に並ぶ白の角ばった車の列は明らかに80年代の香りが充満してますが、登場するアーティストそれぞれの個性と存在感は「豪雨」の中でさらなる気迫を纏い時代を感じさせないパフォーマンスを見せつけてくれます。
それ以上に映像と音の品質の高さとカメラワークの良さはライブ映像とドキュメンタリーという両方をしっかり伝えてくれます。ドキュメンタリー要素が強いのでちょっとくどさも感じましたが、事前にトレーラーからの映像を見た感からの印象をはるかに超える重厚な内容でした。
若い人たちは80年代や昭和というイメージで敬遠する人も多そうな気がしますが、「やりきる」「出し切る」というプロイズムは一見の価値があります。特によくも悪くもこの時代には成立できない「アクシデント」から生み出される迫力はアニメや映画ともちょっと違う臨場感を味わえるかもしれません。
そのアーティストたちを同じく好きになってほしいとは言いませんが、時にテレビなどで見かけるその人たちが当時はこれだけ凄かったと感じるだけでも「音楽」の良さをしるきっかけになるのではないかと思える作品でした。

