かつてエジプトや色んなとこから文化遺産かっぱらって自前の博物館に貯蔵しているものの、
料理や芸術のような無形文化は持ってこれなかっただとか、
プロテスタントは食事に楽しみを見出さない主義であるためコレはコレでいいんだとか、
散々に言われているイギリス料理。
以前ロンドン行った時に買ったイギリス料理のレシピ本読んでたら、
どう考えてもネタにしか思えないメニューがあったので再現してみました。
【アップルスープ】
<材料>
ビーフブイヨン 1.5リットル
リンゴ 350g
生姜 小さじ1/2
胡椒 少々
ゆでた米(またはタピオカ) 90g
<作り方>
1.リンゴを芯ごと粗みじんにします。
2.ブイヨンでリンゴが柔らかくなるまで煮ます。
3.それを漉します。
4.すりおろした生姜と胡椒で味を整えます。
5.米かタピオカを加えて完成です。
・・・どうっすか?すごいでしょw。
何回「ここでそれを!?」的なツッコミを入れればいいのかわかりません。
生姜と胡椒で整えろって、整わねーよw。
ちょうど材料は家に揃っており、手間もかからずにできるので実際に作ってみました。
それがこちら。

武士の情けとしてせめて見た目だけは気を遣ってあげました。
匂いは・・・リンゴが効いてますね。フルーティーさの中にブイヨンの香味野菜が薫る。
ただし全く調和してない。
さて、お味は。
こ、これは・・・酸っぱい・・。
取り敢えずリンゴの酸味が強いです。すごい、紅玉でもないのにここまでリンゴの酸味を引き出すなんて。そしてさらに凄いのは、甘みがブイヨンの薫りで消され、ブイヨンのコクは生姜とフルーツのさっぱり感で消されている。生姜の苦味が酸味で増長され、後味さっぱりとかいう限度を超越。
そう、お互いがお互いの長所を打ち消し合っているんだ!!
斬新です。『素材の味を引き立てる』とか『絶妙に絡み合いハーモニーを生み出す』とか陳腐なコメントを一蹴する勢い。
で、そんなスープが米に絡むと・・くわー。
冒涜、米に対する。ジャポニカ米とインディカ米の違いとかそんな些細なことはどうでも良くなります。『タピオカでも可』って書いてあったけど、『なんでも可』だよ、ある意味w。
こちらのメニュー、15世紀の活版印刷にも残っているほど非常に伝統的なスープなんだとか。
かつてはアーモンドミルクやオリーブオイルがブイヨンの代りに用いられていたとか言ってるんだけど、正気かw?
著者は同じような料理がフランス料理の資料にも見当たらないか探したそうですが無かったそうです。
なんで道連れにしようとしてんのw?
どうでしょう、ネルソンやチャーチルも愛した(可能性もゼロではない)アップルスープ、今晩のおかずにしてみては。
(ちなみにその本は中世から現代に至るまでのイギリス料理を真面目にまとめた本で、美味しそうなメニューもたくさん載ってます。たぶん味が良いからというわけではなく、料理史的な意義から載せたんでしょう。ということをイギリス料理の名誉のために補足しておきます。そんなのあるか知らないけど。)