前にもちょっと書きましたが、長女はとても活発な子でした。
よく動き回るので疲れるのかよく寝る子で、四角い箱のような形をしたハンモックを吊って、それに寝かせてちょっと揺らしてやるとすぐ寝てしまい、最低4時間は目を覚まさないのでその間仕事がはかどって助かりました。

そんなある日、確か1歳の誕生日を迎えて間もない頃だったと思います。
こたつの上に乗ってぴょんぴょん跳ねて遊んでいたのですが、そこから落ちて、そばにあった座卓の引き出しに顔をぶつけてしまいました。

三つある引き出しにはそれぞれに丸い金具が付いていて、それに額をぶつけたらしく大出血。私は仰天して、ギャアギャア泣き叫ぶ娘を抱えて玄関から飛び出し、1号棟の端にある診療所まで走りました。

額はかなり切れていて、すぐに縫うことになりました。
でも顔には麻酔がかけられないそうなのです。看護婦さんと二人がかりで泣き叫ぶ娘を押さえつけ、その場で縫って頂きました。

留守中に帰って来た夫はびっくり仰天したそうです。
玄関のドアは開け放し、部屋から点々と血の跡が続いているのですから何事があったかと思ったでしょう。
幸いお隣りの奥さんが、あわてて走って行く私の姿を窓から見ていたそうで、夫は何が何だか分からないまま診療所へ駆けつけて来ました。

麻酔なしでの縫合はかなり痛かったと思います。
小さな傷ですが、今でも少し残っています。

その後生まれた長男は4歳の時に外で遊んでいて、手に持っていたガラス瓶を石に打ち付けたことがあり、右の手のひらをやはり何針か縫ったことがあります。
お滑り台から落ちたこともあり、仕事から手が離せない私はいつもヒヤヒヤしていたものでした。

怪我と言えばその後に生まれた次女は、小学生の時自転車の後ろに乗せてもらっていて、かかとを車輪に巻き込まれたことがありました。
これもかなりの大怪我で、50代になった今も「あの時は痛かった」と言っています。