樹木希林さんが亡くなられました。
私の好きな女優さんの一人でした。多分最後の出演作となったと思う「万引き家族」の演技も素晴らしかったです。夫の内田裕也さんとの別居結婚生活も話題になっていましたが、「苦手な人と暮らすことで自分の中の汚れや澱のようなものが、相手と激しくぶつかり合うことで浄化されて行くような気がする」という言葉を聞いて、すごいなあ、達観してるなあ、と改めて感服しました。
私も昔、苦手な人と毎日ぶつかり合っていましたが、とてもとてもそんな心境にはなれませんでしたから。

最初に乳がんを発症されたのが14年前でその後がんが全身に広がって行って、そのことを公表されたのが5年前とのこと。それからも見たところはお元気そうにお仕事を続けられておられました。役者にとって最後まで現役でいられたことは何よりの勲章でしょうからお幸せだったと思います。

がんは他の病気と違って大体の余命がわかる点で、それまでの準備が出来る時間と心の余裕が与えられる唯一の病気ではないかと思います。もし私だったら、というシミュレーションもしやすいですね。「死」を目前にした時心は研ぎ澄まされ、一段高い意識状態へ導かれるのではないでしょうか。
事故や災害でまったく何の準備もなく想定外に死を迎えることを思うと、事前に少しでも自分の死や死後のことを考える余裕が与えられるのはむしろ有難いと、私だったら思います。痛いのや苦しいのはごめんですから、その時は医学のご厄介になって軽減してもらいますけれど。

私の友人の中にもがんになった人は大勢います。年齢的には50代、場所としては乳がんが多いです。そのうちの二人は発病して半年も経たないうちに亡くなってしまいました。
二人とも大好きな友達でした。
ほかに乳房を二つとも取ってしまった人や大腸がんだった人は30年経っても未だに元気です。
もう一人数年前に乳がんと診断された友人はスピリチュアルを深く理解する人で、手術も何の治療もせず、ひたすら趣味のダンスに打ち込んでいて元気いっぱいです。

歳をとってからのがんもありますから、私もまだ可能性はありますが、がんと診断されたらどうするか、もちろんシミュレーション済みです。ホスピスに入って何もしないという手もありますしね。
最後はあちらの世界とこちらの世界を行ったり来たりしながらスーーッとフォーカス27まで行けたらいいな、と夢見ております。