みなさまへ

お元気でおすごしですか。

先日、コロナ禍以降の、オンラインを使っての講演や
ライブなどの取り組みが、月によっては、10万から20万前後に
なるようになったよ!
(ここから、共演のかたへの謝礼や通信費など、経費などを引いていくので、
自分の手元に残るお金は少しですが)
ブログに書きましたところ、

たくさんのかたが読んでくださり、

「障害をもつかたが在宅で、生活保護を受給しながら、
オンライン(ZOOMなど)を使って、働いている事例」
として、ジャーナリストのみわよしこさんに取材をいただきました。


2021年4月30日
「生活保護から脱却したい「車椅子の歌姫」が闘う、貧困の罠」
https://diamond.jp/articles/-/269622


「だっこさん、曝け出しすぎよ」
と、会ったことがあったり、直にわたしを知る友人知人に笑われるほど
暮らしのことやお金のことをわたしがこの頃
よく話しているのは

「多様な働きかた」って、きっと「障害を持つ人だけ」の問題じゃなく、

こどもさんのいらっしゃるお父さんお母さんや、

たとえばですが、生理が重いとか、それを会社に言い出すことができず、
ふるえるほどガマンして働いているとか、

特には女性なのかなと思いますが、「体力の無理」をしているのって
「障害当事者に限った問題」ではないんじゃないか、、、、という思いが、
私自身が年齢を増すごとに大きくなっているからです。

また、昔は、

「生活保護を受けるくらいなら死んだほうがマシ」

「生活保護なんて人様に恥ずかしい」

という人々の価値観、偏見も本当に強くあり、

ゆえに親子で餓死をしてしまうとか、「亡くなる時まで、困窮が見えない」事例も
後を絶ちませんでしたが

とくに、東日本大震災以降、全国各地で
「ちょっと昔とは、地球規模で変わって来ちゃったのかな」
と 不安を煽りたいわけではけっしてないのですが
思わざるを得ないような
大きな地震や 台風などの 自然や気象の災害が多かったり

そこへ来てのコロナ禍で

「本当に、きのうまでふつうに続くと思っていた人生が今日から変る」
ということって、
だれにでもあるんだよな・・・ ・・・・ということが、

障害のないかたの中でも、昔よりは多く共有されて、

あらゆるすべての障害のないかた、若い方を含めて、
生活保護をはじめとする福祉制度は

「だれでもが使えるもの」として

正しく認識をされなおしているように思います。

昔の時代はほんとに、
「あの人のうちはね、生活保護だから。あまり親しくしないほうが。関わらないほうがいいわよ。」とか、
「障害者ばっかり、ずりぃよな。どうせ不正受給してるに決まってるんだぜ?」と
【聞こえるように、陰口で言われる】とか
そういう、苛烈な仲間外れや、いじめのようなことを受ける人も、生活保護を受給している当事者のかたの中にはたくさんいました。

私にも本当に辛い時期もありました。

でも、やっぱり、
世の中には、「みんなおんなじ」じゃなくて「多様な人がいる」という認識や、

生まれ落ちたところの、身体や生育環境は ひとりずつ全員違う とか

【毒親】や【家庭内暴力】という問題
そこから逃げ逃れて生き抜いてきた人や

「大きな企業に雇用されたら、一生安泰。一生幸せ」という、
わたしたち(今30代~50代くらいの人達?)のお父さん、お母さん世代の方々の
価値観が、不景気の中で、今ではほぼなくなってしまっていること。

さまざまな状況から、今の時代を生きてきた人が
語り出すことによって

生活保護制度をはじめ、福祉制度は

「受給するなんて恥ずかしいもの」ではなくて

「だれでもが使えるもの」
「よりだれもが使いやすいものとして、柔軟に、仕組みを変えてゆくべきもの」
として、捉えなおされているように思います。

私が、みわよしこさんにはじめてお会いしたのは、
もう6年前!エッセイ「バリアフリーのその先へ!ー車いすの3.11ー」(岩波書店)を書いた
2014年夏のことで、
当時の状況を思い出すと、まだ、
「生活保護を受けている当事者本人が、(生活保護の当事者への差別やいじめなどの様子も含めて)暮らしや気持ちを書いたもの」
は、非常に珍しく、センセーショナルなものとして、みわさんにも応援をいただいたり、
新聞等でも取り上げられていました。

そこから、住まいのこと、地域の方々と15年間継続して取り組んだチャリティーコンサートのこと、
今回の在宅・オンラインでお仕事を(少し)はじめたよ!

と、3回の記事にしていただきましたが、

記事が一回進むごとに、

私の場合は、「ますます辛く、ますます苦しく、ますます困窮し、死ぬほうへ」ではなくて、
やじるしの方向が、
「いろいろなことがあるけど、そのときどき、できることはがんばって、生きるほうへ」
すすめているのではないかと、、、、写真の表情などを比べても、思っています。

そして、そこには、
(ほんとけっこう何件もわたし、「車いすで生活保護の人じゃああぶなくって貸せない」と、断られているので)
お部屋を貸してくださった大家さんからはじまって、

介助さんたち、ミュージシャンたち、
「コロナ禍においても、できることはやってみようぜ!」と

わたしを生きるほうへ、生きるほうへと、引っ張り出してくれる、
障害の有無を越えた、個人起業家の方々や、フリーランスで、イラストやデザイン、ファッション、被服など
いろいろなお仕事をしている個人のかた、、、
今は、女性でお仕事をもっているかたも、ほんとうに多いんですね、
「いまこの時代の中で、できることはなんだろうか」
と、常に考えて、

未来を見て、

生きて、動いていくかたの、存在があります。

これがね

「うちらもう生保に落ちちゃったから人生終わりだよねー」

「どうせ働いたって返金ばっかりで意味ないもんねー、なんもしないほうがましよー」
と、こういうだけの、価値観の人だけに、まわりを取り囲まれていたら、

たぶん、それがいいとか悪いとかじゃなくて

私は、人生が、「つまらなかった」だろうと思うのです。

そうじゃないところに行きたい。

収入額面がどうとかじゃなくって

たった一回きりの人生を、投げやりになって、放棄して終わりたくない。

少しだけ、結果が出せたことの背景には、
この思いに共感してくださる人へ、昔の時代よりは、今のほうが、声が届くようになった、
ということがあります。

返す返すも、わたしもがんばったけど、でも、一人ではできなかったよ。

だから、ブログを読んでくださったり、本を読んでくださったり、
「生活保護を受けているやつが音楽ライブなんていったいあのバカはなにを考えていやがる。」
と 一部の人からは1ミリも理解してもらえなくってバックステージでは実はけっこう泣いていた頃から

私を応援してくださったかたや そばにいてくれた人っていうのは

すっごいなー!!!!!!と 思っています。

わたし本名小沢っていうんですけど(一冊目の本はまだペンネームがなかったから本名で書いたよ)
「朝霧 裕さん」は、わたしと、
「こういう人が世の中にいたら、自分も少し生きやすくなるような気がする」
と 思ってくださった人達の 共同作業で作ってきたような気がします。

とにかく心から、みわよしこさんはじめ、出会い応援くださる方々へ、感謝しかないです。

わたしの夢は、
みわさんが、この、朝霧の暮らしのこと、だっこさん成長記録シリーズ(?)を
書いてくださっている間に、

2025年くらいまでのあいだに

「あの朝霧 裕さんが、歌の活動も、ゆめコンサートのあともずっと続けて
カーネギーホールで歌いました!!!!!」

という記事を 書いていただくことなのですが、、、
がんばります。

★これは、だっこ家の暮らしかたや、うたのこと、取材シリーズ★
2021年4月30日
「生活保護から脱却したい「車椅子の歌姫」が闘う、貧困の罠」
https://diamond.jp/articles/-/269622

2018年9月14日
「車椅子の歌姫が生活保護に支えられて掴んだ「自立」とは」
https://diamond.jp/articles/-/179749

2014年8月1日
住宅扶助は許されないゼイタクなのか?
“車椅子の歌姫”が強いられるギリギリの「住」
https://diamond.jp/articles/-/56948

★こちらは、わたしの記事ではありませんが、自分の中で、とっても印象に残っている記事。
たった5年前は、まだ、「生活保護のかたがエアコンを節電で我慢してたら亡くなった!!」
というニュースが、酷暑の中、繰り返し聞かれました。
「みなさん、酷暑ですから、エアコン、つけてください!」と、全国の市町村で
福祉課から通知が届いたり、ケースワーカーさんにお電話をいただいたりしました。
時代は変わりましたね。
より、だれもが、暮らしやすい社会になりますように。

2016年
「生活保護ならエアコンはつけられない」は本当か?
https://diamond.jp/articles/-/99296

 

今日もみんなが、無事に元気にお過ごしくださいますように。

 

朝霧 裕エッセイ4冊目。

車いすで体験した東日本大震災。介助者との生活、その家の中で起きた虐待の経験と再起。

【自分を生きたい】すべての人に届きますように。

 

 

 

身体と心に優しいお仕事つくりの話し専用LINE

 

CDがデジタル音源になりました。