最高の心理描写。映画「マンゴーと赤い車椅子」
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23歳で自室の4階から転落、脊椎損傷で下肢の自由を失った彩夏と、リハビリテーションセンターで出会った仲間達、友情、恋。ひとりの女性と、彼女をめぐる人々の、絶望から再起への物語。


試写会にご招待いただき、三田佳子さん(主人公のおばあちゃん役)、秋元才加さん(主演)、仲倉監督の舞台挨拶から、とっても良い講演会を一本見たようなお話...
しの濃さですでにもう涙… …(;v;)



そして女優さん、俳優さんたちの、大熱演。
本当に、役者さんが歩けない人に見えました。
映画はフィクションの形を取っていますが、実は仲倉重郎監督ご自身が50代の時、障害を持ち、車いすユーザーに… …。そしてリハビリのために入所した埼玉県所沢市にある国立リハビリテーションセンターがモデルとなった人物たちやロケーションのゆかりの地ということで、...
フィクションでありながら、エピソードや人物像は、実際の障害を持つ当事者の方々(リハセンの入所者の方々の体験など)を随所に織り交ぜている為、胸に迫りすぎる、突き刺さりすぎる心理描写(-▽-)!!


「障害や難病を持つ人物を可哀相に書いたので泣いて下さい」という物語とは次元が違い、絶望を幾度も越えながら、絶望と希望の間を、何度も、何度も、何度も揺れ動きながら
「それでも、生きる。」
と前を向く主人公たちの意志を描き出しています。

車いすが自力で自走できる人は、ヘルパーさんが長時間付かないために、
「基本、自走」となり、要は車いすごと転倒しても介助者はいないから、助けがない。
「車いすの前輪を、後輪の力で自力でウィリーで上げ、5センチの段差を上がるリハビリをしなければならない」
というシーンが丹念に取り上げられ、
電動車いすのわたしと、手動車いすを操る人とでは、困るところが箇所、箇所、このように異なるものなんだ… …と思ったり、、、 、、、そのような、「その人の障害でしか語れないこと(当事者が語ってくださらなければわからないこと)」が、ぎゅっと凝縮され、でも、『かっこよく』散りばめられていて、大発見が沢山ある映画でした。

全国のいす女子、そしていす男子、それから、障害をもつ人とともに、バリアを壊しながら歩む、すべてのあなたに!!
本当に見てほしい映画です。

だっこと仲倉監督。