みなさまこんにちは☆お元気ですか。

響け!いのちのうたコンサート、いよいよ土曜日となりました!これはゆうべfacebookの自分のウォールに綴った文章ですが、ブログにも、自分が忘れないように残しておきたいので転載します。

梅雨時期で扱ったり寒かったりいろいろだから、みなさま風邪など気を付けてお過ごしください。


<ライブの前におもうこと。>
ライブの前にいつも思うこと。特に気合いの入ったライブの前に思うこと。
家を出て、一人暮らしをはじめた頃のこと。
まだ介助ヘルパーさんの制度保証が整っていなくて、外出介助を長時間付けることが制度上大変で、どこの介護事業所も本当に現場が苦労していて、私も一日に介助さん4交代の日とか、「ライブ活動をやりたい」「県外にも講演に行きたい」という時に、本当に本当に試行錯誤しながら、辛い思いもしながら、介護事業所にもご迷惑を幾多おかけしながら、「でも、諦めたくない!」と思いながら、暮らしていたころのこと。
「あの人の家は外出が多いしわがままね」と、特に「外出」に関して介助者にも言われた時代があったこと。そしてそれは、あくまでも<時代だった>のか、どうか?っていうこと。その当時は、「夜7時に東京に友達のコンサートを見に行きたい。だから、さいたま市の家に帰ってくると夜10時です」と言うと、
「そんな夜遅くまで介護派遣する事業所なんてどこにもないですよ!」
と一般的には言われていた時代。今から12年前。それでも、当時から、私の思いを理解して、支えてくれた介助事業所やヘルパーさんには、ほんとうに、どう思い出しても、どなたにも、ほんとうに感謝だなあ、と、いつ振り返ってもほんとに思う。
でも私が20代を過ごした時代よりも「さらにもっと前」には、地域生活が「できない」と世間から決めつけられて、病院や福祉施設から出ることを諦めて、進行性疾患の中で、
「外に出てみたい、そして生きてみたい、恋もしたい、夢もある、やりたいことがたくさんあるのに」
と思いながら亡くなっていく方々が沢山いたのだという、障害をもつ仲間をめぐる歴史の事実。30年くらい前の時代には、人工呼吸器の大きさは冷蔵庫くらいで、車いすの背に背負える小型のものはなくて、電動車いすの重さはどれもこれもが120キロくらいだったと思う。メーカーを幾多選べるほど種類なんてまだなかったし、「ヘルパー制度」がまず無かった。
養護学校に通っていた頃、
「もう私だって高校生なのに、トイレの介助も、外出の介助も、『全部お母さん』じゃ恥ずかしい。いやだ!」
と思ったり、とにかく「私自身の意思で動けない」「動きたい」とストレスと葛藤の中にいたとき、
「それでも、だっこは家族と家に暮らせるだけ幸せ。養護学校に通えただけ幸せだよ。私達の少し上の先輩は、行きたいと望んだのにも関わらず、就学猶予という国の考え方の元で、学校に行けなかった人だっていっぱいいる。今の環境だって有り難いと思わなきゃだめだよ」
と、諭してくれた先輩達がいたこと。
その頃の、街は、『マジで階段ばっかり』だった。

今日の今、重い障害を持って生きている仲間達は、自分が外へ出かけたいと思ったときに、家から外へ出ることができて、トイレに行くタイミングをヘルパーさんの時間に合わせなきゃいけない… …と、常に考えていなくてもだいじょうぶなように、喉が乾いたらお水を飲むことができて、何かにチャレンジしたいと思ったらそれができて、
動けないことが苦しいよう、辛いよう、と、泣いていないだろうか。
苦しんでいないだろうか。

もし、意のままに自力では動けない身体を授かったとしても、そこから先のひかりを何かに見いだせて、夢や、チャレンジしたいことや、何よりも日々の日常生活を「生きる苦しみ」ではなく「生きるよろこび」の中に、生きることが出来ているだろうか。

facebookのウォールはたくさんの人と繋がっていて相互にみんなが日常生活の中から書き綴る言葉が見える。その中には、10代、20代の障害を持つ仲間達も沢山いる。

介助のことであったり、生活のことであったり、
「ほんとすぐにでも助けたいけど、私が介助に入れないし、歌では助けにならないし」
と、読んでいて唸ってしまうような投稿を見ることもある。

私は私の足場から、私の役目を果たすから、どんな身体に生まれても、どんな心に生まれても、ほんとうにだれもが、ただその人であることを肯定されて、行動の自由の中に、
「生きることの喜び」の中に生きられる、世の中が「今ここ」にあることを願ってやまない。

この願いの為に私は歌を歌っていて、私と、ライブの演奏や、生活の介助や、
コンサートのボランティアスタッフや、いろんな繋がりの、
サポート下さる仲間達を見てまた誰かが、
身体的な動けなさや、心の苦しみの、少し先に(ぜったいに)あるひかりを、
「信じていいんだ、信じてだいじょうぶなんだ」
と、感じて下さる為に歌う。

会える人にも、会えない人にもほんと物理的な距離とか関係なくて、
届くように歌う。

みんなが無事で、元気でいてくださいますように。

おやすみなさい。
いつもありがとう。