このあいだ 療養所のこどもたちに歌ったときに


わたしの本を持っていて


震える手で 緊張した面持ちで


サインくださいと


来てくれた子の姿は


10年前くらいの 私と同じだった


幾度も著書を読んだ 憧れた車いすの作家さんが講演にきて


話しかけてみたい内容があったのに


あまりの緊張でひとことも言えなかったの


あの子や


あの子や


あの子の夢が


叶いますように


全部 叶いますように


幸せをたくさん たくさんに感じて


日々の喜びの中にいられますように


あの子たちはパイオニア


だれもが年老いて杖を突き介護を要し


一度はいつか通る


他の皆がいつか来る道を先に行き 体験を通して知っている


医療のことも介護のことも


車いすにのることがどんな感じかも


健康ならばめったに打たない注射針がどんな感じかも


皆より先に道を行って


皆より先に全身で知っている


だからあの子たちの夢が叶って


欲張っていいのならその先で


みんな作家になればいいと思う


どんな医療が良い医療か


どんな介護が良い介護か


あの子たちは知っている


人の手を要しないで生きられる人よりも一足も二足も先に知っている


だからどんどん声を出して


ものを書いて社会づくりを担ってくれたらすてきだなあと思う


もちろん押しつけはできないけれど


自分でなければ体験しえない毎日を生きていることや


自分でなければ書けない世界を書けることは


見方によっては幸せにも繋がってゆくことだ


そんな小さな世界のことを


伝え続けるためにこそ


声や詩作があるのではないかと思う



★この作詩たちは、だっことサポーターたちの約8年間のライブステージや日常風景と詩をまとめた詩写真集制作出版のため、寄付をあつめておりますサ イトだっこプロジェクトのご寄附のお願いとしてチャレンジ登録いたしましたファンドレイシングサイト<just Giving>の「チャレンジ」の一貫で書いております。
宜しければ、写真詩集出版に向けて、皆様のご支援を何卒よろしくお願い致します☆出版についての詳細は「だっこプロジェクト」まで。http://www3.to/daccoproect