Cafe Shelly next第52話 輝きたい その28 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 まさか、こんな格好で来るとは予想もしなかったので輝は驚くとともに、おちゃめな一面を持つ河原市長に興奮を覚えた。

 

「じゃぁ、息子さんをお預かりいたします」

 

 そう言って河原市長は輝の案内でカフェ・シェリーへと向かった。

 

「この街は初めて来るんだけど、とても賑わっているね」

 

「はい。ボクの自慢の街です。でも、不安もあるんです」

 

 歩きながらそんな会話を交わす二人。傍から見ると親子が普通に会話をしているようにしか見えないが、その実内容は大人でもしないような政治や経済、この先の災害対策などとても深いものであった。

 

「ここです」

 

「へぇ、ビルの二階に喫茶店があるんだ」

 

「はい、隠れ家的なところですし、お店の方もとても親切なんです」

 

 早速二階に上がり、木の扉を開く。

 

カラン・コロン・カラン

 

 心地よいカウベルの音。同時に聞こえてくる「いらっしゃいませ」の声。そして扉をくぐるとコーヒーの香りが漂ってくる。

 

「うわぁ、すごく素敵な喫茶店だね」

 

「はい、ここのおかげで今のボクがあるんです。ここには魔法のコーヒーがあります」

 

「魔法のコーヒー?」

 

 さすがの河原市長もその言葉には驚いた。

 

「はい、それは飲んでみてのお楽しみにしてください」

 

〜おしらせ〜
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