「大箱さんって、最近会社を辞められた方ではないですか?」
「はい、私大箱さんと同じ会社に勤めていました。話している彼は大箱さんの部下だったんですよ」
「なるほど、それならひょっとしたら面白いことになるかもしれません」
「大箱さん、ご存知なんですか?」
「もう少し待っててください」
どういうことだろうと思っていたら、お店の扉が開いた。
「あっ、大箱さん!」
「おぉ、岩下さんじゃないか。久しぶりだね。君もこのお店に来るんだね」
「大箱さんこそどうして?」
「実は今日、これから仕事の打ち合わせがあってね。このお店のおかげで新しい出会いがあって、それで営業セミナーをお手伝いすることになったんだよ。ところで、会社の方はどうかな?」
「それがもうボロボロですよ。なので私は会社を辞めることにしました。柊さんのところでお世話になる予定です」
「あのスーパーか。あそこなら岩下さんの力を発揮できそうだね。でも、そうなると若松が寂しがるだろうなぁ」
「どうしてですか?」
「おいおい、若松くんが君に憧れているのは知っているだろう?」
「そ、そうなんですか?」
「えっ、知らなかったの?おかしいなぁ、若松くんからよく相談されてたのになぁ」
〜おしらせ〜
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