Cafe Shelly next 第15話 恨み、のち感謝 その26 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 ちあきのその言葉に、ちはるとみちかはニヤリと笑う。そして二人とも同じものを指差す。ちあきもその指差した方向に視線を向ける。それはちあきのコーヒーカップ。

 

「あ、そうか。こういうときにこそこのコーヒーを飲めばいいんだ」

 

 ちあきは早速シェリー・ブレンドに口をつける。またまた周りがその様子を見つめる。

 

「あれっ、やっぱさっきとおんなじ味だ」

 

 ちあきの反応は意外なものであった。

 

「さっきと同じってことは、やっぱお前白馬に乗った王子様を追いかけたいってことなんだな。いいじゃねぇか、それで」

 

「でも、どうしたら王子様を見つけることができるんだ?」

 

「まだコーヒー残ってるじゃねぇか。それをそいつで見つけるんだよ」

 

 姉のちはるに促されて、ちあきは残ったシェリー・ブレンドに三度口をつける。

 

「えっ、なにこれ?」

 

「どうした、何かわかったか?」

 

「どうしたって、なんで滝に打たれるイメージが湧いてくるんだ?あたい、修行僧にでもなれってこと?」

 

「なるほど、修行僧か。それもおもしろいかもしれんのぉ」

 

「じいさん、そりゃねぇぜ」

 

「いいじゃん、ちあきは滝にでも打たれねぇと成長しねぇってことなんだろう」

 

「みちか、他人事だと思いやがって」

 

〜おしらせ〜
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