「しゃ、社長も…」
「信一、お前はいつまでも社長を金棒にしてはいけない。このままだとお前自信が潰れてしまう。せっかく才能があるのにもったいない。お前にはお前にぴったりの金棒がある。だからそれを持って、真の力を発揮できる鬼になってみろ」
友永の言葉を聞いて、信一はしばらく黙り込んでしまった。
「今、どうすればいいのか迷っているだろう。だったらこのコーヒー、シェリー・ブレンドに答を聞いてみろ」
信一は友永のアドバイスで、そうすることを決めた。意を決して残りのコーヒーを一気に喉に流し込む。そして目をつぶる。
一同は信一を見守る。そして…
「わかりました。オレ、やってみます。いや、やらせてください。結城さん、こんなオレですが御社の仕事で自分の自信を取り戻したいと思います。よろしくお願いします」
信一は今までの横柄な言葉とは違い、ていねいな言葉遣いで結城に頭を下げた。
「香坂さん、こちらこそよろしくお願いします。あなたに期待しています」
「信一、よかったな。結城さん、こいつの仕事は俺がしっかりとバックアップしていきます。今までこいつにさせていた図面の修正なんかは俺がやりますから。安心して信一に任せてください」
〜おしらせ〜
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