Cafe Shelly next 第7話 鬼と金棒 その22 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「は、はぁ…」

 

 今までの勢いはどこへやら。信一は急におとなしくなってしまった。

 

「おいおい、このにいちゃん大丈夫なのかよ?あんたがしっかりと設計をしてくれねぇと、うちの会社の信用にも関わるんだからよ。うちはこう見えても、親切丁寧な建設会社としてやってるんだから。しっかりしてくれよ!」

 

 結城はそう言いながら信一の背中をバシバシ叩く。

 

「結城さん、念の為お聞きしますが。今回の設計の仕事、うちの香坂が何かミスでもしでかしたらどうなりますか?」

 

「なにぃ、ミスだぁ?最初からそんなこと心配させようってのか?」

 

「いえいえ、そんなことはありません。もし、万が一って場合はどうなるのか、それを念の為お聞きしたいだけですから」

 

「そりゃ、ミスをしたら責任持って指でも詰めてもらうしかねぇよなぁ」

 

 そう言いながら結城は信一の顔を下から見上げるようにして睨む。信一はその結城の態度にビクビクするだけである。

 

「まぁ、おたくも信用第一だから、そんなこたぁねぇだろうけどよ。わっはっは!」

 

 大声で笑う結城。その勢いにさらにビクつく信一。ちょうどそのときである。

 

「お待たせしました。シェリー・ブレンドです」

 

 のりこがコーヒーを運んできた。

 

〜おしらせ〜
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